知床と根室の間にある野付半島は、日本最大の砂嘴(さし)だ。砂嘴は砂州(さす)と同じように潮の流れによって砂が堆積したものだが、風蓮湖(ふうれんこ)にある春国岱(しゅんくにたい)やサロマ湖のように対岸近くまで伸びたものを砂州、野付半島のように外海に突き出したものを砂嘴という。野付半島の一本道は片側が外海、反対側が野付湾だが、半島の幅が数十mしかないところもあり、走っていると不思議な感覚になる。海水で立ち枯れたトドマツ、ミズナラの林(トドワラ、ナラワラ)もあり、なかなか幻想的だ。外海の方向には国後島も見ることができる。
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