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2014年7月31日 (木)

多世界宇宙の探検

 旧ソ連生まれのアレックス・ビレンケンは、宇宙は無から生じたという仮説を最初に唱えた物理学者だ。ここでいう「無」とは、単に物質が存在しないというだけでなく、空間も時間もない状態だ。一方で、量子力学の不確定性原理によると、すべての物理量が確定的にゼロである「無」というのはなく、常に無と有の間をゆらいでいる。そこからトンネル効果というもので宇宙が生まれ、インフレーションを経てビッグバンが起きたというのが最新宇宙論のシナリオだ。ビレンケンはさらに、本書「多世界宇宙の探検」の中で、多世界宇宙(マルチバース)についても述べている。宇宙は無限に生まれ続けていて、その中にはわれわれの世界とまったく同じ世界もあるだろうというのだ。何ともびっくり仰天の話だ。

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