« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »
今年もまた鈴鹿8耐の季節がやってくる。実際に観戦したことはないが、記憶に残るレースといえば何といっても1985年だ。この年ヤマハはケニー・ロバーツ&平忠彦という豪華コンビで臨んだ。対するホンダはワイン・ガードナー&徳野政樹のコンビ。当時のガードナーはトップに上り詰める途中で、まだまだ”キング”ケニーの方が役者が上という感じだった。ロバーツ&平はトップを走るものの終盤にリタイア、ガードナー&徳野が優勝する。ガードナーはその後WGP500㏄クラスでワールドチャンピオンとなり、鈴鹿8耐でも4勝を挙げた。ガードナーが現役時代最後にかぶっていたパープルのヘルメットは実にかっこよく、ぼくもレプリカを持っていた。片山レプリカとスペンサーレプリカも持っていたが、あの頃は街中スペンサーレプリカだらけだったっけ。
アーサー・コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズは、多くの人がどこかで読んだことがあるだろう。長編が4つあり、短編56作品は5つの短編集にまとめられている。日本でもたくさんの訳書が出ているが、延原謙の新潮文庫版が最もポピュラーだろうか。この河出書房新社版の「シャーロック・ホームズ全集」は、日本を代表するシャーロキアン小林司・東山あかねが新たに全訳したもので、非常に詳細な注・解説がついている。全9巻そろえると大変なボリュームになるが、ホームズものとしてはこれが決定版だろう。シリーズ第1作の「緋色の習作(A Study in Scarlet)」は、これまで「緋色の研究」と訳されることが多かったが、従来から「Study」は美術用語の「習作」と訳すべきだという主張があり、小林・東山本ではそのような訳となった。ちなみに、ベネディクト・カンバーバッチ主演のテレビドラマ「SHERLOCK」の第1作は、「A Study in Pink」だ。
現代宇宙論では、宇宙は138億年前に「真空のゆらぎ」からポッと生まれ、「インフレーション」と呼ばれる急膨張を経て、「ビッグバン」と呼ばれる膨張が始まったと考えられている。ビッグバンは「火の玉宇宙」とも呼ばれる高温高圧状態で始まったので、その「残り火」があるはずだと考えられ、実際に1965年、アメリカのベル研究所の2人の研究員によってそれが発見された。これが「宇宙マイクロ波背景放射(CMB)」と呼ばれるものだ。そして、1991年には、人工衛星COBEによってCMBにわずかなゆらぎが観測された。このゆらぎが現在の銀河など大規模構造の「種」になったということで、ビッグバン理論は確固たるものとなった。このプロジェクトを主導したアメリカの天文学者ジョージ・スムートが書いた「宇宙のしわ」では、CMBのゆらぎ発見までの歴史的ドラマが展開されている。
自然界の4つの力「重力」「電磁気力」「強い力」「弱い力」のうち「電磁気力」と「弱い力」の統一理論を構築し、「宇宙創成はじめの三分間」という著書でも有名なアメリカの物理学者スティーヴン・ワインバーグは、1992年に「究極理論への夢」という本を刊行した。本書の中でワインバーグは、究極理論=自然界の最終法則とはどんなものか、われわれは究極理論に向かってどのように進んできたのか、究極理論を手にした暁には科学と人間の精神にどんなことが起こるのかなどの問題について述べている。この本が書かれた後も、宇宙論や素粒子物理学ではめざましい発展が続いているが、一つの謎が解決されるたびに、新たな謎が生まれている。どうやら、「究極理論」への道はまだまだ続きそうだ。
天体画家 岩崎一彰(賀都彰)の天体画はたぶんどこかで目にした人が多いだろう。ものすごいリアルさで、この分野では世界一と言っても過言ではないだろう。その岩崎の作品を200点ほど集めた本が、ブルーバックスの「太陽系45億年の旅」だ。岩崎は現在、静岡県伊東市に「岩崎一彰・宇宙美術館」という美術館・天文台・プラネタリウムを構えている。
カール・セーガンのテレビシリーズ「コスモス(COSMOS)」のテーマ曲として使われたのは、ギリシャのシンセサイザー音楽家ヴァンゲリスのアルバム「天国と地獄」に収録されているタイトル曲(パート1第3楽章)だ。この番組はヴァンゲリスの曲を多用していて、他にもアルバム「反射率0.39」「霊感の舘」収録の曲が採用されている。「反射率0.39(Albedo 0.39)」とは、光の反射率が39%ということで、地球のことを意味している。金星は分厚い大気に覆われていて、アルベドが0.9もあるが、水星は0.1もない。「天国と地獄」は、何といっても星を見ながら聴くのがおすすめだ。
日本のシンセサイザー音楽の第一人者 冨田勲のアルバム「宇宙幻想」は、「2001年宇宙の旅」のテーマ曲としても有名なリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」や「スター・ウォーズのテーマ」など、宇宙をテーマにした音楽集だ。このうち映画「惑星ソラリス」にインスパイアされてできた「ソラリスの海」は、カール・セーガンのテレビシリーズ「コスモス(COSMOS)」にも使われた。「コスモス(COSMOS)」の音楽といえば、ギリシャのシンセサイザー音楽家ヴァンゲリスの曲が非常に印象的だったが、「ソラリスの海」も非常にいい雰囲気だ。
ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムの代表作「ソラリスの陽のもとに」を、旧ソ連の映画監督アンドレイ・タルコフスキーが1972年に映画化したのが「惑星ソラリス」だ。「2001年宇宙の旅」と並ぶSF映画の古典的名作と言われているが、これもなかなか深淵な内容だ。「2001年宇宙の旅」ではクラシック音楽が効果的に使われていたが、こちらもバッハのコラール前奏曲が使われていて、非常に印象的だ。冨田勲は「惑星ソラリス」にインスパイアされて「ソラリスの海」(アルバム「宇宙幻想」に収録)という曲を発表しているが、ソラリスの海のイメージをよく表していると思う。「惑星ソラリス」は東京でもロケをしていて、最初の方に当時の東京の首都高を走るシーンが出てくる。ぼくもよく走るコースなのだが、道路じたいはあまり変わってない感じだ。
ポーランドのSF作家スタニスワフ・レムの代表作「ソラリスの陽のもとに」は、地球から遠く離れた惑星ソラリスに人類が建造したソラリス・ステーションを舞台に、3人の研究者が摩訶不思議な現象に遭遇する話だ。長年の研究により、摩訶不思議な現象を生み出しているのがソラリスの海であることは判明しているのだが、果たしてソラリスの海が知的生命なのかは最後まで謎のままだ。われわれにはまず肉体があって、脳の中で飛び交う電気信号が意識を生み出していると考えられているが、肉体というものが知的生命に必要不可欠であると100%断言することはできないのではないか。などと考え出すとおもしろいのだが、頭の中でビジュアル化する能力に乏しいぼくにとっては、小説を読んだだけではイメージがわかないところも多く、映画化されるのはとても助かる。「ソラリスの陽のもとに」は、1972年のソ連映画「惑星ソラリス」と2002年のアメリカ映画「ソラリス」として2度映画化されている。
最後にアンテナだが、第一電波工業というメーカーがダイヤモンドアンテナという名前でいろんなアンテナを作っているので、フレキシブルアンテナを使えばいい。この場合、タンクバッグに無線機を収納するとスッキリする。または、ナンバープレートにつけるアンテナ基台もあるので、これならより長いアンテナが使える。ぼくの場合は、CB1100のリアにGIVIのトップケースをつけていて、このケースにアンテナ基台を張り付けている。以上で装備はOKだ。
ハンディトランシーバーを手に入れたら、次はヘルメット内にスピーカーとマイクを取り付ける。めんどくさそうだが、KTELというメーカーが便利なセットを作っているので、これを使えば簡単だ。それから、クラッチレバーのところにPTTスイッチを取り付ける。PTTとはPush To Talkの略で、運転中にしゃべるときは左手の人差し指でこのスイッチを操作する。これもKTELで作っている。
バイクでアマチュア無線をやる場合、無線機としてはハンディトランシーバーがいい。バイク専用のモービルトランシーバーもあるが、ツーリングにはハンディ機で十分だ。秋葉原に行くとロケットアマチュア無線本館とか富士無線電機という専門店があるので、そこで使いやすそうな無線機を探せばいい。ぼくはケンウッドを2機、アイコムを1機持っているが、他に八重洲無線(スタンダード)やアルインコというメーカーもある。ツーリングに使うだけなら、144/430MHzのデュアルバンド機ではなく、430MHzのモノバンド機でも十分だ。
バイク仲間とツーリングに出かけるとき、無線機を搭載していると便利だ。人数がちょっと多いときなどは、無線機を搭載しているライダーをところどころに配置しておけば、道を間違えてはぐれたりすることもなくなる。免許不要の特定小電力トランシーバーというのもあるが、これは出力が小さいので、やはりアマチュア無線トランシーバーの方がいい。アマチュア無線をやるには、まず無線従事者免許を取得しなければならないが、第4級アマチュア無線技士はちょっと勉強すれば簡単に取得できる。次に無線局免許だが、これは無線機を買って書類を出せば取得できる。今ならインターネットによる電子申請も可能だ。無線局免許状に記されている識別信号がいわゆるコールサインだ。
国際宇宙ステーションで船長を務めた若田光一宇宙飛行士が無事地球に帰還した。何事もなく平穏にミッションをこなしたように見えるが、実際はそんな簡単なものではなかったろう。宇宙空間が人間にとってどんなに過酷な環境か、サンドラ・ブロック&ジョージ・クルーニー出演の映画「ゼロ・グラビティ」を見るとつくづく考えさせられる。まあ映画なのであまり突っ込みを入れてもしょうがないのだが、非常に出来がいいので、あえて科学的考証にこだわるのもいいかもしれない。その辺は宇宙技術開発(株)のHPに詳しい解説がある。