かに星雲
おうし座のかに星雲は、M1という番号が振られている。これは、18世紀のフランスの彗星観測者シャルル・メシエが、彗星と紛らわしい天体をカタログにまとめたもので、メシエカタログと呼ばれている。かに星雲はメシエカタログの栄えある一番というわけだ。このほかによく使われるものには、NGCやICなどがある。昔、望遠鏡で観測したら、かにの足みたいだということでこう名付けられたが、日本では「佐渡島星雲」と呼んだ方がいいかもしれない。かに星雲は1054年に出現した超新星の残骸で、今も猛スピードで広がっている。現在、元素の周期表には118の元素が記載されているが、このうち水素とヘリウム、リチウムはビッグバンで生成され、それより重い元素は恒星内部での核融合か超新星爆発で合成されたと考えられている。これらの元素は、超新星爆発によって宇宙空間にばらまかれ、次世代の星の材料となる。人間の体の中にあるいろいろな元素も、こうしてできたのだ。
2013年12月30日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ60ED+レデューサー0.85×DG、露出301秒
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