007「ロシアより愛をこめて」
やはりスパイものは東西冷戦時代が一番だ。007シリーズ第2作「ロシアより愛をこめて」を見るとそう思う。実際には、旧ソ連は登場するものの、真の敵はスペクターだ。ボンドがスペクターの罠におびき寄せられ、イスタンブールに行く。そこでソ連、そしてスペクターと三つ巴の暗闘を繰り広げる。東西冷戦時代のイスタンブールなので、緊張感があるし、ロマ(かつてはジプシーと呼ばれた)の暮らしぶりが描かれるなど、異国情緒にあふれている。00(ダブルオー)要員の装備を担当するQブランチの主任Qとして、デスモンド・リュウェリンが初登場するが、リュウェリンは第19作「ワールド・イズ・ノット・イナフ」まで出演し、ショーン・コネリーからピアース・ブロスナンまで5人のボンドに特殊装備を提供することになる。一方、スペクター側は、スペクターがソ連から引き抜いたローザ・クレッブや殺し屋グラントのほか、No.1のエルンスト・スタヴロ・ブロフェルドも初登場する。ただし、ブロフェルドが顔を見せるのはまだ先で、当分はペルシャ猫を抱くシーンのみだ。このシーン以来、世界征服を企む悪の犯罪組織のボスはネコ好きの男、というパロディが定着した。ボンドガール、タチアナ・ロマノヴァを演じたのはイタリア出身のダニエラ・ビアンキで、ミス・ユニバースにも出場しただけあって美しい。好みもあるだろうが、コネリー=ボンド時代のボンドガールとしてはNo.1だろう。
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