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やはりスパイものは東西冷戦時代が一番だ。007シリーズ第2作「ロシアより愛をこめて」を見るとそう思う。実際には、旧ソ連は登場するものの、真の敵はスペクターだ。ボンドがスペクターの罠におびき寄せられ、イスタンブールに行く。そこでソ連、そしてスペクターと三つ巴の暗闘を繰り広げる。東西冷戦時代のイスタンブールなので、緊張感があるし、ロマ(かつてはジプシーと呼ばれた)の暮らしぶりが描かれるなど、異国情緒にあふれている。00(ダブルオー)要員の装備を担当するQブランチの主任Qとして、デスモンド・リュウェリンが初登場するが、リュウェリンは第19作「ワールド・イズ・ノット・イナフ」まで出演し、ショーン・コネリーからピアース・ブロスナンまで5人のボンドに特殊装備を提供することになる。一方、スペクター側は、スペクターがソ連から引き抜いたローザ・クレッブや殺し屋グラントのほか、No.1のエルンスト・スタヴロ・ブロフェルドも初登場する。ただし、ブロフェルドが顔を見せるのはまだ先で、当分はペルシャ猫を抱くシーンのみだ。このシーン以来、世界征服を企む悪の犯罪組織のボスはネコ好きの男、というパロディが定着した。ボンドガール、タチアナ・ロマノヴァを演じたのはイタリア出身のダニエラ・ビアンキで、ミス・ユニバースにも出場しただけあって美しい。好みもあるだろうが、コネリー=ボンド時代のボンドガールとしてはNo.1だろう。
007シリーズ第1作「ドクター・ノオ」は、1962年に公開された。したがって昨年公開された第23作「スカイフォール」は50周年記念作品ということになる。「ドクター・ノオ」は、その後のシリーズの方向性を決定づけた作品であり、低予算のため安っぽいセットもあるが、いま見てもおもしろい。ロンドンのカジノでショーン・コネリー演じるジェームズ・ボンドが初登場するシーンのセリフ、「ボンド、ジェームズ・ボンド」は、これ以降恒例のセリフとなる。MI6のボス、Mは第11作「ムーンレイカー」までバーナード・リーが務め、Mの秘書マネーペニーは第14作「美しき獲物たち」までロイス・マクスウェルが務める。ボンドガール、ハニー・ライダーはウルスラ・アンドレスが演じているが、海から登場するシーンは当時絶大なインパクトがあったようだ。イアン・フレミングの小説では、ボンドの敵は東側陣営だったが、映画では架空の犯罪組織「スペクター」となっている。ドクター・ノオはスペクターの幹部で、ボンドに対し「スペクター」という名前の由来や仕事内容を紹介するシーンがある。低予算で制作されたこの第1作が成功したことで、これ以降の作品は豪華な内容になっていく。
007シリーズのテーマ曲を集めたアルバム。有名なジェームズ・ボンドのテーマは、第1作ショーン・コネリー主演「ドクター・ノオ」のタイトル曲だった。第2作以降も007映画の音楽はなかなか秀作ぞろいだ。ポール・マッカートニーやシーナ・イーストン、デュラン・デュランにマドンナもタイトル曲を歌っている。このうち3回も歌ったのがシャーリー・バッシーで、「Goldfinger」はインパクト大だ。ぼくが一番好きなのはカーリー・サイモンの「Nobody Does It Better」で、これはロジャー・ムーア主演「私を愛したスパイ」のタイトル曲だ。ダニエル・クレイグ主演の最新作のタイトル曲「Skyfall」はイギリスのアデルというミュージシャンが歌っているが、スケールの大きいボンドらしい曲だ。
いよいよ新3部作最終話である。銀河共和国が崩壊して帝国が成立、パルパティーンが皇帝になり、アナキン・スカイウォーカーがダース・ヴェイダーに変身する過程が詳細に描かれている。エピソード2で勃発したクローン戦争は、ドゥークー伯爵の指導のもと激化、独立星系連合軍は共和国の首都惑星コルサントを急襲し、パルパティーン最高議長を拉致した(当然パルパティーンの罠だが)。パルパティーン救出に向かったオビ=ワンとアナキンは、ドゥークー伯爵と激しく戦うが、オビ=ワンは気絶してしまう。アナキンはドゥークー伯爵の両手を切り落とし、勝利するが、殺さずに逮捕しようとするところをパルパティーンに「殺せ」と言われ、やむなく殺してしまう。このシーンは、エピソード6でルークとダース・ヴェイダーが皇帝の前で戦うシーンと同じ構図となっている。アナキンは無事パルパティーンとオビ=ワンを連れてコルサントに帰るが、ジェダイ評議会は非常に不穏な空気が漂っている。みんなパルパティーンがあやしいと思っているのだが、評議会とアナキンの間にも不信感があり、それが日に日に強くなっているのだった。そうしているうちに、独立星系連合軍のグリーヴァス将軍が惑星ウータパウに潜伏しているのをオビ=ワンが突き止める。評議会は、グリーヴァスを倒せば戦争は終わると考え、非常時大権を手放そうとしないパルパティーンの動向をアナキンに探らせようとするが、ついにパルパティーンはシスの暗黒卿ダース・シディアスとしての正体を現し、アナキンをダーク・サイドに誘うのだった。最も恐れていた事実をアナキンに知らされたジェダイ評議会の長メイス・ウィンドゥは、パルパティーン逮捕に向かうが、パルパティーンをあと一歩のところまで追い詰めたところでアナキンが現れ、パルパティーンの誘惑で我を忘れたアナキンに右手を切り落とされてしまう。すかさずパルパティーンは必殺のフォース・ライトニングを放ち、最強のジェダイと謳われたウィンドゥは奈落の底に転落していくのだった。こうしてアナキンはダーク・サイドに転落し、ダース・ヴェイダーと名乗ることになる。しかし、いくらパドメを助けたかったからとはいえ、簡単にダーク・サイドに堕ちてしまっていいのか、アナキン! パルパティーンは元老院でジェダイが反乱を起こしたと演説、銀河共和国の解体と銀河帝国の成立を万雷の拍手の中で宣言する。皇帝となったパルパティーンはジェダイ抹殺の極秘指令オーダー66を発出、各地で戦うジェダイたちは次々と倒れていく。かろうじて生き延びたヨーダとオビ=ワンは、こっそりコルサントに戻り、生き残ったジェダイに身を隠すよう指示を出す。そしてヨーダは皇帝との戦いに臨むが、偉大なジェダイ・マスターであるヨーダをもってしても皇帝を倒すことはできなかった。一方、オビ=ワンは、今やダース・ヴェイダーとなったアナキンを倒すため、パドメの船に密かに乗って惑星ムスタファーに向かう。自分を倒すためにパドメがオビ=ワンを連れてきたと誤解したアナキンは、最愛のパドメをフォース・グリップで殺そうとする。もはやアナキンには一片の良心も残ってないと感じたオビ=ワンは、アナキンと死闘を繰り広げる。両手両足を切り落とされ、溶岩で体を焼かれて瀕死の重傷を負ったアナキンは、手術を受けて一命をとりとめるが、もはや自力では呼吸さえもできない機械の体となった。手術台から立ち上がったときのアナキンの叫びは、まさに絶望の叫びだ。一方、パドメは死ぬ間際に双子を出産、ルークは惑星タトゥイーンに、レイアは惑星オルデランのオーガナ元老院議員の養女として引き取られる。30年近くの年月をかけた新旧6部作の完結編にふさわしい大作だ。
エピソード1から10年くらい経って、銀河共和国を脱退した分離主義勢力がドゥークー伯爵のもとに結集、共和国との間に局地戦が発生していた。ドゥークー伯爵は元はジェダイ・マスターだったが、シスの暗黒卿ダース・シディアス(パルパティーン)に誘われ、ダース・ティラナスになっていたのだ。元老院は分離主義勢力と戦うため共和国に軍隊を創設するか否かを問うことになり、ナブーの元老院議員となっていたパドメ・アミダラは投票のため惑星コルサントを訪れる。しかし、着陸直後に船は爆破され、パドメの影武者は殺されてしまう。パルパティーン最高議長は、ジェダイ・マスターのオビ=ワン・ケノービとその弟子のアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)をパドメの護衛につけるよう進言するが、アナキンとパドメが愛し合うようになり、それがジェダイに禁じられていた執着心をアナキンに芽生えさせ、最終的にアナキンがダーク・サイドに転落する原因となっていくということは、この段階ではまだわからない。で、オビ=ワンはパドメ暗殺を狙う黒幕を追っているうち、惑星カミーユで今は亡きジェダイ・マスター、サイフォ=ディアスが極秘に発注したクローン軍を発見する。サイフォ=ディアスは、通商連合との戦いに備え、ジェダイ評議会に諮らず独断でパルパティーンと相談してクローン軍を発注したのだが、その直後にかつての親友だったドゥークー伯爵に殺されていた。一方、タトゥイーンに残した母シミが死ぬ予知夢で苦しんでいたアナキンは、パドメとともにタトゥイーンを訪れるが、凶暴なタスケン・レイダーに拉致されたことを知り、シミの捜索に出かける。シミを発見し最期を看取ったアナキンは、怒りのあまり女、子どもも含めてタスケン・レイダーたちを皆殺しにする。この出来事は、アナキンがダーク・サイドに転落するにあたっての重要な伏線だ。ジェダイにとって、たとえ親といえども、執着心はいかんのだ。で、結局オビ=ワンとアナキン、パドメはドゥークー伯爵に捕らえられ、公開処刑されることになるが、そこにジェダイ騎士団が登場、分離主義勢力のドロイド軍と戦うも、形勢不利なところで共和国のクローン軍が駆けつけ、共和国軍が勝利する(ヨーダは「勝利じゃと?」と言うが)。エピソード1ではヨーダがまだパペットだったが、エピソード2ではフルCGとなったため、ヨーダがドゥークー伯爵と戦うシーンはすごいものになっている。なにせ、オビ=ワンとアナキンの2人がかりでも歯が立たなかったドゥークー伯爵と互角の戦いをするのだ。最後にアナキンとパドメは密かに結婚するが、この後は破滅にまっしぐらだ。ドゥークー伯爵を演じたのは名優クリストファー・リーだ。エピソード4に出演したピーター・カッシングとは世界3大怪奇スターと呼ばれたほか、007「黄金銃を持つ男」ではボンドの敵スカラマンガを演じた。
エピソード1はエピソード6から16年を経て公開された。その間の撮影技術の進歩はめざましく、旧3部作とは別次元の映像となっている。エピソード1〜3の新3部作では、銀河共和国がいかにして崩壊し帝国が成立するか、アナキン・スカイウォーカーがいかにしてダーク・サイドに転落しダース・ヴェイダーへと変身するかが描かれる。「ファントム・メナス」とは「見えざる脅威」という意味だ。物語は、銀河共和国元老院が汚職で腐敗する中、通商連合が惑星ナブーを封鎖するところから始まる。これを裏で糸を引いていたのがナブー選出の元老院議員パルパティーンだったのだが、銀河を支配するという最終目的のため、自らの故郷の星を犠牲にするというのはまさにシスの暗黒卿らしい。元老院のヴァローラム最高議長は、事態打開のためジェダイ・マスターのクワイ=ガン・ジン(リーアム・ニーソン)とその弟子オビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)を派遣するが、通商連合は2人を抹殺しようとする。ナブーに逃れた2人は、通商連合の侵略により拘束された女王パドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)を救出、元老院に訴えるため首都惑星コルサントに向かう。しかし、ナブー脱出の際に船が損傷、辺境の惑星タトゥイーンに着陸する。そこで出会ったのがものすごいフォースを持つ少年アナキン・スカイウォーカーだった。アナキンの活躍により船の修理を終えた一行はコルサントに到着、元老院に解決を訴えるが、腐敗した元老院はまったく動かず、パルパティーンの助言でパドメはヴァローラム最高議長不信任案を出してしまう。シスの暗黒卿パルパティーンは、こうして合法的に最高議長になるのだが、その野望の実現にはまだしばらくかかる。なかなか忍耐強い男である。でとにかく元老院が動かないので、パドメは2人のジェダイとともにナブーに帰り、アナキンの活躍もあって通商連合に勝利するというわけだ。初めて見たとき、クワイ=ガンの葬儀のシーンで最後にパルパティーンにフォーカスが当たったのを見て、何でかなぁと思った記憶があるが、パルパティーンこそシスの暗黒卿だったのだ、ということが明らかになるのは、エピソード3まで待たなければならない。ジェダイ評議会の長であり最強のジェダイと謳われたメイス・ウィンドゥを演じるのはサミュエル・L・ジャクソン。最近もキャプテン・アメリカやアイアンマンが活躍するアベンジャーズのニック・フューリーを演じている。
ダース・ヴェイダーに捕らえられ、カーボン凍結されたハン・ソロは、惑星タトゥイーンを牛耳るギャング、ジャバ・ザ・ハットの宮殿に飾られる。ルーク、レイア、ランドらは、ソロ救出のため宮殿に潜入、ソロを救出しハット一味を全滅させる。ここでレイアはジャバを絞め殺すという意外な怪力ぶりを発揮する。ジェダイのフォースというより、文字どおり物理的なフォース(力)だ。ジェダイの修行を完成させるため惑星ダゴバに向かったルークは、病で死の床にあったヨーダから、ダース・ヴェイダーがルークの父アナキン・スカイウォーカーであること、ルーク以外にもう一人のスカイウォーカーがいることを知らされる。ルークはフォースによって、それがレイアであることを知るのだった。一方、帝国が第2デス・スターの建造を進め、皇帝が視察のためデス・スターを訪れたことを知った反乱軍は、今が最大のチャンスとして総攻撃をかける。しかし、それは皇帝の罠だった。自ら帝国軍に投降して父ダース・ヴェイダーをダーク・サイドから取り戻そうとしたルークは、反乱軍が刻一刻と全滅への道を歩む姿を見せつけられ、ついにヴェイダーとの戦いに挑む。皇帝は、ルークが怒りのあまり自らの父を倒し、ダーク・サイドに転落するのを待っていたのだ。しかし、ルークはヴェイダーの機械の腕を切り落としたとき、アナキンがダーク・サイドに転落したときの心境を重ね合わせ、自分はダーク・サイドには堕ちないと宣言、ライト・セーバーを投げ捨てる。ルークをわが物にできないと悟った皇帝は、「ならば死ぬがよい」といって必殺のフォース・ライトニングでルークを殺そうとするが、息子の必死の訴えについにアナキンがめざめ、皇帝を倒すのだった。反乱軍は第2デス・スターの破壊に成功、再び銀河に平和が取り戻された。めでたしめでたし。皇帝(パルパティーン)を演じたイアン・マクダーミドは、エピソード1〜3では重要な役回りを演じることになる。
アイソン彗星が11月29日の近日点通過めざして太陽に接近している。ハッブル宇宙望遠鏡(HST)やすばる望遠鏡が撮影した写真も相次いで公開された。これからどこまで大化けするか、期待は大きい。
帝国軍の最終兵器デス・スターを破壊した反乱軍だったが、帝国軍の反撃により反乱軍は次第に追い詰められていく。氷の惑星ホスの秘密基地も突き止められ、撤退を余儀なくされる。ホスの秘密基地を脱出したルークは、霊体となったオビ=ワンの教えに従って惑星ダゴバを訪れ、偉大なジェダイ・マスターであるヨーダの訓練を受ける。エピソード1〜3のヨーダを知らなければ、ヨーダって変な生き物だと思うだろうが、エピソード2〜3ではすごい戦いを見せる。まあフルCGになったからなんだが。しかし、ルークは訓練の途中でレイアやハン・ソロの危険を予知、ヨーダの反対を振り切ってレイアらの救出に向かう。それを待ち受けていたのがダース・ヴェイダーだった。ヴェイダーはデス・スターを破壊したのが自分の息子であることを知り、ダーク・サイドに誘い込もうとしていたのだ。ルークはヴェイダーと対決するが右手を切り落とされ、「私がおまえの父だ」というびっくり仰天の事実をヴェイダーに知らされる。九死に一生を得たルークは機械の右手をつけ、再び帝国との戦いに臨む決意を固めるのであった。ヴェイダーは失敗した部下をフォース・グリップで容赦なく処刑するが、ルークとの戦い以後はその姿勢に変化が見られた。ルークの乗ったミレニアム・ファルコンを取り逃がした部下たちが、「うわぁ、殺られる〜!」と観念したところを、ヴェイダーは無言で立ち去っていったのだ。みんなホッとしたろうな。ランド・カルリジアンを演じるビリー・ディー・ウィリアムズは、映画「バットマン」ではゴッサムの地方検事ハーヴェイ・デントを演じている。
映画「スター・ウォーズ」シリーズは、エピソード4(1977年)→5(1980年)→6(1983年)→1(1999年)→2(2002年)→3(2005年)の順番で制作された。エピソード4は、エピソード3の銀河共和国解体、銀河帝国成立、アナキン・スカイウォーカーがダース・ヴェイダーに変身、パドメ・アミダラがルークとレイアの双子を出産、などの出来事があった後、ルークが青年になった時代の物語だ。帝国成立後も、旧共和国メンバーの一部は密かに反乱軍を結成し、帝国の圧政に対抗していた。その中心メンバーの1人は惑星オルデランの女王レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)だったが、実はレイアこそダース・ヴェイダーの娘でありルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)の双子の妹であった、ということはこの段階ではまだ明らかになってない。反乱軍は帝国軍の最終兵器デス・スターの設計図を盗み出すことに成功したが、レイアがかつてのジェダイ・マスターであるオビ=ワン・ケノービに届ける途中でヴェイダーに捕らえられてしまう。しかし、レイアは捕らえられる寸前に設計図をR2ーD2に託し、Cー3POとともに2体のドロイドは惑星タトゥイーンへと脱出する。タトゥイーンこそオビ=ワンとルークが帝国の追跡から逃れて隠棲する星だった。とまあこんな感じでルークがハン・ソロ(ハリソン・フォード)らとともに帝国との戦いに身を投じ、ジェダイ・マスターへの道を歩み始める。ルークとオビ=ワン、ソロらが乗るミレニアム・ファルコンはデス・スター内部に牽引されるが、処刑されようとしているレイアを発見、救出に向かう。一方、オビ=ワンはダース・ヴェイダーとの最後の戦いに臨む。オビ=ワンは自らヴェイダーのライト・セーバーに倒され、霊体となってルークを見守る存在になるのだった。その後、反乱軍はルークの活躍でデス・スターの破壊に成功、帝国との戦いに貴重な勝利を飾る。帝国軍の最高司令官グランド・モフ・ウィルハフ・ターキンを演じるのは往年の怪奇スター、ピーター・カッシング。オビ=ワンを演じるのはイギリスの名優アレック・ギネスだが、ジョージ・ルーカスは三船敏郎に出演依頼して断られたそうだ。う〜ん、もったいない。
ジョージ・ルーカスが「スター・ウォーズ」で成功する前、大きな成功を収めたのが1973年公開の「アメリカン・グラフィティ」だ。ルーカスの出身地であるカリフォルニア州モデストという町を舞台とした青春映画で、1962年の夏という設定なので、当時流行したオールディーズがたくさんBGMとして使われている。主人公カート・ヘンダーソンを演じたリチャード・ドレイファスはその後「ジョーズ」や「未知との遭遇」に出演、ボブ・ファルファを演じたハリソン・フォードは「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」に出演して大スターとなったのはご存じのとおりだ。1962年の夏というのは、前年に就任したケネディ大統領がベトナム派兵を強化した時期だが、ベトナム戦争はまだ泥沼化していなかったので、映画の中の雰囲気はまだのんびりした感じだ。しかし、1973年はまだアメリカン・ニューシネマが盛んな時期で、ロバート・デ・ニーロ主演の問題作「タクシー・ドライバー」が公開されるのはその3年後だ。
トム・クルーズ主演の「オブリビオン」は、なかなかおもしろかった。まず、映像がすごくいい。監督のジョセフ・コシンスキーは、もともとは映像クリエイターで、アップル社のCMも制作していたらしい。ストーリーもよかった。細かい点をあげつらえばキリがないが、SF映画なんだからそんなヤボなことを言わない方がいい。とにかく、クルーズが演じる主人公ジャック・ハーパー(ジャック・ダニエル+I.W.ハーパーか?)は、物語が進行するうちに天と地がひっくり返るほどの真実を知ることになる。音楽もよかった。重要なシーンでプロコル・ハルムの「A Whiter Shade of Pale(青い影)」が流れるが、これが実にいい。謎の老人ビーチ役を演じるモーガン・フリーマンは、バットマンのダークナイト3部作では、ブルース・ウェインをサポートするウェイン産業の技術者ルーシャス・フォックスを演じている。また、謎の女性ジュリアを演じるのは、007「慰めの報酬」でボンドガール「カミーユ」を演じたオルガ・キュリレンコだ。フランスのトップモデルだけあって、美しい映像をさらに引き立てている。
流星群というのは、彗星の軌道上を地球が通過するとき、彗星がまき散らしたちりが地球の大気に飛び込み、たくさんの流星が出現する現象だ。毎年安定して出現する流星群は10以上あるが、特に出現数の多いのがしぶんぎ座(1月1〜7日)、ペルセウス座(7月17〜8月24日)、ふたご座(12月5〜20日)の3大流星群だ。このほか、2001年11月18〜19日に大出現したしし座流星群も有名だ。流星群が毎年同じ時期に出現するのは、母彗星の軌道と地球の軌道が交差する時期が毎年決まっているからだ。しし座流星群が2001年に大出現したのは、母彗星であるテンペル・タットル彗星が通過した直後で、ちりの数が非常に多かったからだと考えられている。彗星の予測は難しいが、流星群の予測も難しく、1972年10月には、大出現が予測されていたジャコビニ流星群が大外れになったこともあった。これはユーミンの歌にまでなっている。10月2〜30日に出現するオリオン座流星群は、母彗星がハレー彗星で、例年出現数はそんなに多くないが、2006年には突然大出現したことがある。ウェザーニューズでは、21日深夜にオリオン座流星群のライブ放送をする予定だそうだ。この写真は、世紀の大流星群となった2001年11月のしし座流星群だ。
2001年11月19日撮影 アサヒペンタックスSP+スーパータクマー50㎜
真っ赤な背景色に黒猫が浮かび上がるこのジャケット写真はちょっとこわいが、「THE CAT」はオルガン奏者ジミー・スミスのアルバムだ。タイトル曲はたぶん聴いたことがある人が多いと思う。このアルバムには、ラロ・シフリンが参加している。シフリンについては、名前を知らない人でもほぼ間違いなく知っているだろう曲がある。テレビドラマ「スパイ大作戦」のテーマ曲だ。他にもTVドラマ「猿の惑星」や映画「ダーティーハリー」「燃えよドラゴン」の曲もつくっている。
ウェス・モンゴメリーのギターは実にかっこいい。ぼくは音楽理論には詳しくないが、何でも、オクターヴ奏法という高度なテクニックを駆使しているらしい。「Full House」はライブアルバムで、観客も乗っている感じがわかる。モンゴメリーはママス&パパスでヒットした「CALIFORNIA DREAMING(夢のカリフォルニア)」も同名のアルバムで演奏していて、オールディーズファンにはおすすめだ。
モダン・ジャズ・カルテット(MJQ)はヴィブラフォン奏者のミルト・ジャクソンが結成したバンドだ。ヴィブラフォンは鉄琴のような楽器で、ジャクソンはこの楽器の第一人者だ。「DJANGO」はベルギー出身のジャンゴ・ラインハルトに捧げられた曲で、ジャクソンのヴィブラフォンがクールだ。MJQはフランス・イタリア映画「大運河」の音楽アルバム「The Modern Jazz Quartet Plays No Sun in Venice(たそがれのヴェニス)」なども出していて、どの演奏でもジャクソンのヴィブラフォンがクールな音を奏でている。
「OPEN SESAME」とはご存じ「開け〜ゴマ」のことである。フレディ・ハバードがこのアルバムを発表したのは、まだ22歳のときだった。タイトル曲は、ハバードが自らのキャリアの扉を開いた、はつらつとした演奏だ。ハバードはアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズに参加したほか、ハービー・ハンコックの「Maiden Voyage(処女航海)」でもトランペットを吹いている。こちらも新時代の到来を感じさせるような演奏だ。
超絶技巧派ピアニスト オスカー・ピーターソンの「WE GET REQUESTS」は、ジャズやボサノヴァの有名曲を集めたアルバムだ。バド・パウエルは狂気の天才という感じだが、ピーターソンのピアノは底抜けに明るい。「girl talk」や「the way I really play」なんかもおすすめだし、エラ・フィッツジェラルドとも「Ella and Oscar」で共演している。1999年には、高松宮殿下記念世界文化賞(音楽部門)も受賞している。
デクスター・ゴードンの「GO」は、何といっても名曲「Cheese Cake」がいい。ゴードンのテナー・サックスが前面に出ていて、非常にかっこいい演奏だ。ゴードンはミュージシャンとしてだけでなく、俳優としても活躍した。バド・パウエルをモデルにした映画「ラウンド・ミッドナイト」に出演し、アカデミー主演男優賞にノミネートまでされたのだ。ちなみに、「ラウンド・ミッドナイト」というのはセロニアス・モンクの名曲「’Round about Midnight」のことで、マイルス・デイヴィスもレパートリーとしており、同名のアルバムもある。これまたマイルスのトランペットが実にかっこいい。
アメリカ人のスタン・ゲッツとブラジル人のジョアン・ジルベルトが組んだこのアルバムは、ボサノヴァブームをもたらした記念碑的作品だ。アントニオ・カルロス・ジョビンも参加しているし、ジョアンの妻アストラッド・ジルベルトはボサノヴァの代表曲「The Girl from Ipanema(イパネマの娘)」を歌っている。ゲッツはもともとクール・ジャズといわれるスタイルの代表的ミュージシャンだが、麻薬中毒になったり、強盗未遂事件を起こしたりで刑務所行きとなり、その後作風も変わっていったようだ。ゲッツのボサノヴァ風アルバムとしては、「JAZZ SAMBA」もあり、これもいい。
クインシー・ジョーンズはジャズ・ミュージシャンとしてだけでなく、音楽プロデューサーとしても大成功を収めた人物だ。最も有名なのはマイケル・ジャクソンの「スリラー」だろう。「Big Band BOSSA NOVA」は初期の作品だが、「Soul Bossa Nova」は007のパロディ映画「オースティン・パワーズ」のテーマ曲として使われた。マイク・マイヤーズ演じる主人公オースティン・パワーズが、ロンドンの街角でミュージカル映画みたいなパフォーマンスを繰り広げるのだが、この曲がぴったりはまっている。映画「オースティン・パワーズ」はお下劣だが、抱腹絶倒だ。
天体写真の撮影方法はいろいろあるが、一番簡単なのはカメラを三脚に固定して撮影モードをB(バルブ)にすることだ。ISO感度は1600か3200、絞りは開放か一段絞る。標準レンズで10秒くらいの露出時間なら星が点状に写る。ピント合わせが実は難しい。オートフォーカスは使えないので、マニュアルフォーカスにして明るい星を使って合わせる。ライブビュー撮影ができる機種であれば、液晶モニタで明るい星を拡大してピント合わせができるので、非常に便利だ。露出時間を増やすと日周運動で星が動くが、それはそれで雰囲気のある写真になる。明るい彗星の場合、これでも十分写る。特にアイソン彗星のように夜明け前の低空に姿を現す場合、何か景色も入れた星景写真にするといいだろう。この写真は1996年の百武彗星だ。3月だったのでまだ日高山脈に雪が残っている。
1996年3月24日?撮影 アサヒペンタックスSP+スーパータクマー50㎜
ハンク・モブレーの「dippin’」に収録されている「Recado Bossa Nova」は、「The Gift」という別名でも知られていて、非常に人気のある曲だ。とにかくかっこいい。赤坂のジャズクラブ「B flat」に行ったときもこの曲が演奏されていた。「The Gift」はイーディ・ゴーメも歌っていて、この曲を収録したアルバム「BLAME IT ON THE BOSSA NOVA」はおすすめだ。
リー・モーガンがこのアルバムを発表したのは19歳のときだそうだ。名曲「I Remember Clifford」は、前年に交通事故で死去した同じトランペッターのクリフォード・ブラウンに捧げた曲だ。まだ25歳という若さだった。モーガンはその後、ブラウンの再来といわれ、「CANDY」や「THE SIDEWINDER」といったアルバムを発表していく。しかし、ニューヨークのジャズクラブでの公演の休憩中、愛人に射殺された。まだ33歳の若さだった。早熟な人間は人生を駆け足で走り去っていくのだろうか。
トランペッターのクリフォード・ブラウンとドラマーのマックス・ローチはごく短い期間だったがいいコンビを組み、いくつかの名盤を残している。活動期間が短かったのは、ブラウンがわずか25歳で死去したからだ。雨の夜、交通事故だったそうだ。ブラウンとローチのジャズは、1950年代に隆盛を極めたハード・バップといわれるスタイルだ。アメリカのゴールデンエイジであるフィフティーズ(1950年代)は、音楽も映画もファッションも輝いていた。
アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの「MOANIN’」は、ファンキー・ジャズといわれるスタイルの代表的作品だ。タイトル曲はたぶん多くの人がどこかで耳にしたことがあるだろう。イントロを聴けば「ああ、この曲ね」とすぐわかると思う。ブレイキーは新人発掘が得意だったそうで、ジャズ・メッセンジャーズ出身のミュージシャンは多い。ブレイキー自身がトランペットやサックス、ピアノといった花形の楽器を演奏するのではなく、ドラマーだったからかもしれない。
水星と金星は内惑星といって、地球よりも内側の軌道を回っているので、地球から見ると太陽から一定の角度以上に離れることがない。したがって、地球から見えるのは日の出前か日の入り後の限られた時間だけになる。特に水星は太陽からあまり離れず、そんなに明るくもないので、肉眼で見つけるのは難しい。その点金星はマイナス4等と非常に明るく、「宵の明星」や「明けの明星」としておなじみだ。今の時期、日の入り後の西の空に輝く一番星が金星だ。その金星が明晩、月齢3の細い月と接近する。今晩は月齢2の月が水星や土星に接近したが、これは西の空が地平線近くまで開けてないと見るのは難しい。
千代田区大手町の三井物産本社の隣、高層ビルの谷間にひっそりとした一角がある。平将門の首塚だ。藤原秀郷と平貞盛に敗北した将門の首は京都に送られ、都大路でさらされたが、ある日坂東めざして飛んでいったという。しかし、途中で力尽きて落下し、武蔵国柴崎村に葬られたという。その伝説の地がここだ。真偽のほどはわからないが、確かに将門にゆかりがあるのだろう。当時すでにこのあたりにあった神田明神は、その後将門を祭神とし、江戸総鎮守として人々の信仰を集めていく。首塚をめぐっては、かつてここを整地しようとした際、何人も不審死したという話も有名だ。たたりかどうかは別として、やはり先人が眠る場所をむやみに荒らしてはいけない。
バド・パウエルは、天才と何とかは紙一重、というタイプのミュージシャンだったようだ。麻薬、アルコール中毒はもちろん、精神障害で電気ショック療法まで受けたという。当然長生きなどできず、41歳で死去している。「the scene changes」は電気ショック療法を受けた後のアルバムで、すでにパウエルは壊れつつあったのだろう。名曲「Cleopatra’s Dream」では、パウエルがうめきながらピアノを演奏しているのが印象的だ。
「レディ・デイ」ことビリー・ホリデイの44年の人生は、壮絶だったという。代表曲「Strange Fruit(奇妙な果実)」は、ホリデイの人生に生涯つきまとった人種差別を歌った曲だ。そのホリデイの晩年の伴奏者だったマル・ウォルドロンが、ホリデイ追悼のためにつくったのが「LEFT ALONE」だ。これはもう聴いてもらうしかないが、ジャッキー・マクリーンが吹くアルト・サックスが「泣く」のがすごい。ウォルドロンは特に日本での人気が絶大だったという。日本人女性と結婚し、娘さんは日本でモデルとして活躍したそうだ。
アート・ファーマーはトランペッターだが、甘美な音色のフリューゲルホルンも吹く。「THE SUMMER KNOWS」は、日本では「おもいでの夏」というタイトルで知られているが、まさに甘美な音色であふれている。タイトル曲を初め、映画「黒いオルフェ」や「アルフィー」の曲も演奏していて、過ぎ去りゆく「おもいでの夏」を、秋の夜長にしみじみかみしめるにはうってつけだろう。アート・ファーマーは生真面目な性格だったらしく、品のいい曲が多い。ビル・エヴァンスが参加した「Modern Art」や「ART」なんかもおすすめだ。
秋葉原は天文ショップ街でもある(ちょっとおおげさ)。ネイチャーショップKYOEI、スターベース、シュミットの3店は、いずれもこぢんまりとしたショップだが、品ぞろえは充実している。水道橋には誠報社があったが、今はスターショップという店になった。シュミットは新しいショップだが、他のショップはそれぞれ25年くらい前からときどき利用している。今はオンライン・ショッピングがあるので、店頭に行かなくても買うことができるが、実際に製品を見ないとわからないこともあるので、ときどきショップ回りをしている。
ジム・ホールはジャズ・ギターの第一人者だ。ジャズの楽器編成はピアノ+ベース+ドラムスのピアノトリオや、これにトランペットやサックスを加えたカルテット、クインテットが多く、ギターはあまり多くない。トランペットやサックスの華やかさにはちょっとかなわないのだろう。しかし、ホールの「CONCIERTO」を聴くと、ジャズギターかっこい〜と拍手を送りたくなる。「Concierto de Aranjuez(アランフエス協奏曲)」は、スペインの作曲家ホアキン・ロドリーゴが古都アランフエスを題材につくった曲だ。マイルス・デイヴィスの「Sketches of Spain」でも演奏されているし、ポール・モーリアのアルバムでは「恋のアランフェス」として収録されている。たぶんどこかで耳にした人も多いことだろう。
静内駅は日高本線最大の駅だ。駅員がいて、みどりの窓口があり、改札業務も行っている。駅舎には新ひだか町観光センター”ぽっぽ”も入っていて、特産品も売っている。札幌行きの高速バス「高速ペガサス号」のバス停もある。新ひだか町静内の中心部からはちょっと離れていて、海に近い。著作権の関係か今はもう削除されてしまったが、一時YouTubeにアップされていた昔の音楽番組「コッキーポップ」のオープニングに、静内駅が登場していた。谷山浩子「カントリーガール」がテーマ曲として流れる中、冬の晴れた日、静内駅のホームで降りた女子高生が、静内高校(旧校舎)に歩いて行くシーンを撮影したものだ。「カントリーガール」が発売されたのは1980年3月だそうで、撮影されたのもその時期だろうか。当時は貨物列車も走っていたので、映像には貨物車も写っていた。北海道はだだっ広いので、JR北海道も線路や車両の保守は大変だろうが、何とか立て直してほしいものだ。
ハービー・ハンコックは今も現役でがんばっている。ハンコックはマイルス・バンドで活躍し、自らのリーダー作も次々と発表していった。代表作「Maiden Voyage(処女航海)」は、新主流派という新しいスタイルのジャズの代表作でもある。同時代に聞いたわけではないが、今聞いても確かに何か新しいジャズが始まったというような雰囲気がある。「SPEAK LIKE A CHILD」は「Maiden Voyage」の3年後のアルバムだが、音楽もさることながら、ジャケット写真が抜群にいい。モデルはハンコック自身とフィアンセだという。昔の夕暮れ時というのは、こんな色だったなぁ(今もそうだけど)。
三鷹市大沢の国立天文台では、秋になると三鷹・星と宇宙の日という特別公開をやっている。今年は10月18日(金)と19日(土)の2日間だ。国立天文台の前身は東京天文台で、1888年に麻布に設置されたが、1924年に三鷹に移転した。三鷹キャンパス内には歴史的建造物・機材があり、常時公開されているし、毎月2回の定例天体観望会もやっている。昨年の特別公開の日では、ちょうどイリジウム衛星フレアを見ることができた。衛星フレアとは、人工衛星のアンテナなどが太陽光を反射して地球のごく狭い範囲を照らし、地上からものすごく明るく見える現象だ。あいにく特別公開の日は満月だが、50㎝反射望遠鏡で実際に星を見せてくれるし、メーカーも出展して望遠鏡をのぞかせてくれるので、興味のある人は参加するといいだろう。緑が多くていいところだ。写真は昨年のプログラム。
吉永小百合主演の映画「北の零年」で描かれた稲田騒動は、明治初期に徳島藩の本藩と淡路洲本城の城代家老だった稲田家との間で争いが発生し、稲田家主従が北海道静内に移住を命じられるというものだ。その稲田家主従が最初に上陸したのが春立駅近くの元静内というところだ。1871年のことだった。今はここに開拓者集団上陸地記念碑がある。稲田家主従が静内に移住する際は、家財道具が火事で全焼したり、船が遭難したりと、かなり大変だったそうだ。その後稲田邦植は静内目名の御殿山に屋敷を建てる。こうした歴史的経緯から、旧静内町と兵庫県洲本市、そして同じく稲田家ゆかりの徳島県旧脇町(現美馬市)は姉妹都市になっている。
ピアニストのソニー・クラークの1958年のこのアルバムは、当時の日本のジャズ喫茶では大人気だったそうだ。クラークはヘロインの過剰摂取のためわずか31歳で死去したという、完全破滅型ジャズ・ミュージシャンだ。1曲目のタイトル曲のイントロは有名なので、たぶんどこかで聞いたことがあるだろう。一瞬にしてジャズの世界に引き込まれる名演だ。ジャケット写真もこれまた印象的で、「気取って歩く」というタイトルにぴったりだ。