スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐
いよいよ新3部作最終話である。銀河共和国が崩壊して帝国が成立、パルパティーンが皇帝になり、アナキン・スカイウォーカーがダース・ヴェイダーに変身する過程が詳細に描かれている。エピソード2で勃発したクローン戦争は、ドゥークー伯爵の指導のもと激化、独立星系連合軍は共和国の首都惑星コルサントを急襲し、パルパティーン最高議長を拉致した(当然パルパティーンの罠だが)。パルパティーン救出に向かったオビ=ワンとアナキンは、ドゥークー伯爵と激しく戦うが、オビ=ワンは気絶してしまう。アナキンはドゥークー伯爵の両手を切り落とし、勝利するが、殺さずに逮捕しようとするところをパルパティーンに「殺せ」と言われ、やむなく殺してしまう。このシーンは、エピソード6でルークとダース・ヴェイダーが皇帝の前で戦うシーンと同じ構図となっている。アナキンは無事パルパティーンとオビ=ワンを連れてコルサントに帰るが、ジェダイ評議会は非常に不穏な空気が漂っている。みんなパルパティーンがあやしいと思っているのだが、評議会とアナキンの間にも不信感があり、それが日に日に強くなっているのだった。そうしているうちに、独立星系連合軍のグリーヴァス将軍が惑星ウータパウに潜伏しているのをオビ=ワンが突き止める。評議会は、グリーヴァスを倒せば戦争は終わると考え、非常時大権を手放そうとしないパルパティーンの動向をアナキンに探らせようとするが、ついにパルパティーンはシスの暗黒卿ダース・シディアスとしての正体を現し、アナキンをダーク・サイドに誘うのだった。最も恐れていた事実をアナキンに知らされたジェダイ評議会の長メイス・ウィンドゥは、パルパティーン逮捕に向かうが、パルパティーンをあと一歩のところまで追い詰めたところでアナキンが現れ、パルパティーンの誘惑で我を忘れたアナキンに右手を切り落とされてしまう。すかさずパルパティーンは必殺のフォース・ライトニングを放ち、最強のジェダイと謳われたウィンドゥは奈落の底に転落していくのだった。こうしてアナキンはダーク・サイドに転落し、ダース・ヴェイダーと名乗ることになる。しかし、いくらパドメを助けたかったからとはいえ、簡単にダーク・サイドに堕ちてしまっていいのか、アナキン! パルパティーンは元老院でジェダイが反乱を起こしたと演説、銀河共和国の解体と銀河帝国の成立を万雷の拍手の中で宣言する。皇帝となったパルパティーンはジェダイ抹殺の極秘指令オーダー66を発出、各地で戦うジェダイたちは次々と倒れていく。かろうじて生き延びたヨーダとオビ=ワンは、こっそりコルサントに戻り、生き残ったジェダイに身を隠すよう指示を出す。そしてヨーダは皇帝との戦いに臨むが、偉大なジェダイ・マスターであるヨーダをもってしても皇帝を倒すことはできなかった。一方、オビ=ワンは、今やダース・ヴェイダーとなったアナキンを倒すため、パドメの船に密かに乗って惑星ムスタファーに向かう。自分を倒すためにパドメがオビ=ワンを連れてきたと誤解したアナキンは、最愛のパドメをフォース・グリップで殺そうとする。もはやアナキンには一片の良心も残ってないと感じたオビ=ワンは、アナキンと死闘を繰り広げる。両手両足を切り落とされ、溶岩で体を焼かれて瀕死の重傷を負ったアナキンは、手術を受けて一命をとりとめるが、もはや自力では呼吸さえもできない機械の体となった。手術台から立ち上がったときのアナキンの叫びは、まさに絶望の叫びだ。一方、パドメは死ぬ間際に双子を出産、ルークは惑星タトゥイーンに、レイアは惑星オルデランのオーガナ元老院議員の養女として引き取られる。30年近くの年月をかけた新旧6部作の完結編にふさわしい大作だ。
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