大脱走
1963年のアメリカ映画「大脱走」は、第2次世界大戦下のドイツで捕虜となった連合国軍の将兵たちが、収容所を集団脱走してドイツ軍を混乱させようというストーリーで、実話に基づくものだそうだ。一応米国将校ヒルツを演じるスティーブ・マックイーンが主人公だが、常に単独行動を取るため、出番はそんなに多くない。3時間近くに及ぶ長〜い映画だが、なかなかおもしろい。当然ドイツは敵国として扱われているが、ナチス親衛隊やゲシュタポが完全な悪役扱いであるのに対し、収容所のルーガー所長を誇り高き軍人として好意的に描くなど、ドイツ将兵=100%悪役でもない。イギリス将校で脱走に必要な書類を偽造するプライスは、いかにも人のよさそうな英国紳士風のドナルド・プレザンスが演じているが、この人こそ「007は二度死ぬ」で初めて顔を見せたスペクターの首領ブロフェルドだったりする。ちなみに、ヒルツが着用しているレザージャケットは、傑作と言われるアメリカ陸軍航空隊のA-2フライトジャケットだ。今でもいろいろなメーカーがレプリカを製作しているが、ビンテージものはベラボーに高い。
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