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2013年8月

2013年8月31日 (土)

SETI

 SETI(Search for Extra-Terrestial Intelligence)とは、映画「コンタクト」でもおなじみの地球外知的生命体探査プロジェクトだ。1960年のオズマ計画以来、世界各国で探査が行われている。具体的方法は、電波望遠鏡で宇宙からの電波を受信し、自然現象ではなく人工的に発信されたと思われる信号を検出しようというものだが、これを家庭のパソコンを使ってボランティアでやってもらおうというのがSETI@homeだ。やり方はカンタンで、カリフォルニア大学バークレー校が開発したBONICというソフトウェアをダウンロードすれば、プエルトリコのアレシボ天文台で受信したデータをパソコンが勝手に解析してくれる。スクリーンセーバーにすればいかにもそれっぽい画面が出てきて、なかなかカッコいい。ぼくももう十数年参加しているが、資金不足らしく、ときどき寄付を要請するメールが来る。ちなみにアレシボ天文台は、映画「コンタクト」だけでなく、007「ゴールデンアイ」の舞台にも使われている。007と006=アレック・トレヴェルヤン(ショーン・ビーン)が最後に戦うところだ。

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かなやま湖

 南富良野町にあるかなやま湖は金山ダムによってできた人造湖だ。かなやま湖は観光地としてよく整備されているので、秘境ムードはないが、キャンプや釣りもできるしカヌーやラフティングもできる。10年くらい前、美瑛に写真を撮りにいって帰宅したら、財布を落としたのに気づいて一晩中探し回ったことがあるが、夜中の12時くらいにかなやま湖で警察が出動して山狩りをやっていた。何でも汽車とクマの交通事故があり、手負いのクマがウロウロしているということだった。「気をつけてな〜」というおまわりさんに勇気づけられ、財布探しを再開したが、コーナーの先にクマがいたらどうしよう、クルマと違ってバイクはバックできないんだけど・・・などとビビりながら走った思い出である。結局、財布は路線バスの乗客がバス会社に届けてくれたが、かなやま湖畔で落としたようだ。たぶんこの写真を撮った直後だろう。北海道ではシカとの交通事故も多いので、注意が必要だ。わざわざ接近するクルマに飛び出してくるので、逃げてくれるだろうと思っていると事故になりかねない。とにかくスピードを落とすしかない。

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2013年8月30日 (金)

開陽台

 根室の中標津(なかしべつ)町にある開陽台は、330度の視界を誇る人気スポットだ。地平線が丸く見え、天気がよければ国後島も見える。開陽台が有名になったのは、1980年代のバイク小説でここが舞台となったかららしい。当時は「ミツバチ族」といって、夏になると北海道を旅するライダーが大勢いた。うちの実家は国道沿いにあるが、それこそひっきりなしにバイクが走っていたものだ。ちなみに、「ミツバチ族」というのは、「ブンブン」という排気音が由来だ。バイクではなく鉄道やバスで旅する人たちは、「カニ族」と呼ばれた。横幅のあるリュックサックを背負っていて、狭い列車の通路で横向きに歩いてたからだ。「カニ族」も「ミツバチ族」も今ではあまり使われないが、「カニの家」とか「みつばちの家」という名前の道内の宿は、当時の名残だ。決してかに料理の店ではないので、誤解なきように。

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ドラゴン・タトゥーの女

 「ドラゴン・タトゥーの女」はスウェーデン版とハリウッド版の2作つくられている。主人公ミカエル・ブルムクヴィストを演じるのは、スウェーデン版がミカエル・ニクヴィストというスウェーデンの俳優、ハリウッド版がダニエル・クレイグだ。どちらもスリル満点で大変おもしろい。スウェーデン版は原作の「ミレニアム3部作」すべてが映画化されている。ハリウッド版を見ていて、ミカエルとコンタクトを取る弁護士の顔に見覚えがあるな〜と思い調べたら、007「オクトパシー」のオルロフ将軍だった。さらに、ミカエルに仕事を依頼するヘンリック・ヴァンゲルは、スタートレックⅥ「未知の世界」でクリンゴンのチャン将軍を演じたクリストファー・プラマーだ。ハリウッド版で思ったのは、タイプキャストという問題だ。ダニエル・クレイグ=ジェームズ・ボンドという図式が確立しているので、老人に近いマルティン・ヴァンゲルにあっさりやられてしまうのを見ると、それでもボンドか〜っ、弱っちぃ〜と思ってしまうのだ。とにかく、とても強そうに見えないリスベット・サランデルに、何とか助けられるボンド、じゃなくミカエルなのだ。

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2013年8月29日 (木)

美瑛

 美瑛町の美馬牛駅の近くに展望花畑四季彩の丘がある。十勝岳連峰をバックに、数十種類の草花が咲き乱れる景色はすばらしい。昔、美瑛に写真撮影に通ってたときはなかったが、2001年にオープンしたらしい。四季彩の丘がなかった頃は、このあたりで写真を撮ってランチはファームズ千代田でびえい和牛の牛丼というのがいつものパターンだったが、四季彩の丘にも売店とレストランがあって、スープカレーなどのメニューがそろっている。次に美瑛に行ったとき、さあどっちで食べようか。

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裏切りのサーカス

 イギリスの作家ジョン・ル・カレによるスパイ小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」を映画化。ゲイリー・オールドマンが主人公ジョージ・スマイリーを演じる。東西冷戦下、MI6(サーカス)内に入り込んだKGBの二重スパイ「もぐら」の正体を突き止めるために、一度は引退させられたスマイリーが活躍する。ボンド映画のような派手さはないが、手に汗握るおもしろさだ。やっぱりスパイ映画は東西冷戦の頃がいい。またはスペクターのように、世界征服を企む悪の組織か。ボンド映画の悪役もテロリストばかりになったが、ちっぽけな犯罪者ではなく、これからも世界征服を企む大物でいてほしいものだ。「裏切りのサーカス」は、俳優陣も豪華だ。ジョン・ハート、コリン・ファース、トム・ハーディにベネディクト・カンバーバッチも出演している。スマイリーを主人公としたル・カレの小説は続編もあるので、映画化を期待したい。

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2013年8月28日 (水)

クッチャロ湖

 宗谷岬の近く、浜頓別(はまとんべつ)町にあるクッチャロ湖は、コハクチョウなど約290種の野鳥が集まる湖で、国内最北のラムサール条約指定地だ。サロマ湖と同じように、砂州で海と隔てられてできた湖だそうだ。大沼と小沼という2つの沼が細い水路でつながっていて、大沼からはクッチャロ川がオホーツク海に流れ出ている。浜頓別の市街地を抜けて運動公園の方に向かって走っていくと、あっという間に湖畔に出る。この湖畔はクッチャロ湖の東側にあるので、ここから眺める夕日はきれいだろう。隣の中頓別町ではかつて、オフロードバイクのエンデューロレースをやっていた。昔は北海道各地でエンデューロレースをやっていて、ぼくも何度か出たが、今は出場者も減っただろうし、自然破壊だ〜と言われると確かにそのとおりでもあるので、すっかり下火になったようだ。まあしょうがないか。

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レオン

 ジャン・レノとゲイリー・オールドマン、そして今をときめく女優ナタリー・ポートマンが13歳の頃に出演した映画。プロの殺し屋なのに少女マチルダに純愛感情を抱き、とまどいながらも生き方を変えようとする主人公レオンを演じるレノと、エキセントリックなDEA(麻薬取締局)悪徳捜査官スタンスフィールドを演じるオールドマンがいい味を出している。ポートマンはその後「スター・ウォーズ」エピソード1〜3に出演し、アナキン・スカイウォーカーの妻にしてルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナの母親パドメ・アミダラを演じた。「レオン」は、主題歌がこれまたすばらしい。マチルダが学校の寄宿舎に帰り、レオンが「俺と同じで根がない」と言って大切にしていた鉢植えの観葉植物を、大地に植えて根を張らせようとするラストシーンで、スティングの「Shape of My Heart」が流れる。う〜ん、すばらしい。

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2013年8月27日 (火)

ガリンコ号

 オホーツク紋別市には流氷砕氷船「ガリンコ号」がある。現在就航しているのはガリンコ号Ⅱで、初代ガリンコ号は公園に展示されている。ガリンコ号Ⅱは冬だけでなく、夏もクルージングやフィッシングに使われているそうだ。オホーツクといえばもちろん流氷だが、ぼくは見たことがない。日高地方からオホーツクはとても遠いのだ。冬はとてもじゃないがバイクなんて乗れないし(たまに乗ってる人がいるが)、クルマで行くのも大変だ。東京からならオホーツク紋別空港便があるので、よっぽどカンタンに行ける。北海道内に限らず、地方から地方に行くには、東京経由の方が早いことがままある。

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THE BEST OF BURT BACHARACH

 バート・バカラックの音楽をイージーリスニング風にアレンジしたアルバム。カーペンターズの「Close to You」や映画「ALFIE」「明日に向かって撃て!」の主題歌も入っている。バカラックはなぜか007のパロディ映画「オースティン・パワーズ」にカメオ出演していて、そこでエルビス・コステロとともに「I’ll Never Fall in Love Again」を歌っているが、これはなかなか出色だ。「オースティン・パワーズ」は3作つくられていて、内容はかな〜りお下劣だが、トム・クルーズやスティーヴン・スピルバーグなどあっと驚く人物がカメオ出演していて、とてもおもしろい。悪役は007シリーズの悪役のパロディだが、主人公のオースティン・パワーズはなぜかジェームズ・ボンドではなく、ボンドのライバル、国際諜報局ハリー・パーマーのパロディだ。イギリスにはボンドのようなハデなスパイもいれば、パーマーやジョージ・スマイリー(映画「裏切りのサーカス」の主人公)のような地味だが本格派のスパイもいるのだ。

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2013年8月26日 (月)

サロマ湖

 サロマ湖は北海道最大の湖だ。サロマ湖とオホーツク海を細長い砂州(さす)が仕切っている。この砂州は25㎞もあるそうだ。昔は湖口が自然に開いたり閉じたりしていたというが、80年くらい前に今の湖口を人工的に開けたそうだ。サロマ湖と言えば、ホタテとカキだが、特に人気なのがホタテバーガーだ。と言いつつ、ぼくはまだ食べたことがない。西側の砂州をずっと走っていくと、三里浜キャンプ場がある。このあたりは砂州の幅が200mくらしかなく、右を見ても左を見ても海または湖なので、不思議な感覚になる。野付半島はもっとすごい。最も狭いところでは、幅50mもない。しかもこっちは両側とも海だ。サロマ湖は大昔から人間が住んでいたようで、砂州の東側の常呂(ところ)遺跡では、縄文→続縄文→擦文(さつもん)→アイヌ時代へと続く遺跡がたくさん発見されている。はるか昔、ここでオホーツク文化が花開いていたのだ。

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SERGIO MENDES & BRASIL ’66

 1曲目の「Mas Que Nada」はいきなり強烈なサンバのリズムで始まる。セルジオ・メンデス&ブラジル’66はこのアルバムの後立て続けに「EQUINOX」「Look Around」「FOOL ON THE HILL」を発表するが、サンバやボサノヴァのバラード、果てはビートルズやサイモン&ガーファンクルのボサノヴァ風カヴァーもありで、どれも楽しいアルバムだ。あのスカボローフェアがボサノヴァで歌われているなんて、初めて聴いたときはちょっと驚いた。「Look Around」には、「So Many Stars」という美しいバラードも入っている。セルジオ・メンデスは最近も新作を発表したり、ときどき来日するなど、まだまだ健在だ。

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2013年8月25日 (日)

フンベの滝

 襟裳岬から黄金道路を走り、広尾町の市街地に入る直前にフンベの滝がある。湧き出した地下水がそのまま道路脇に落下しているそうで、暑い時期はいかにも涼しげだ。「フンベ」というのは、アイヌ語で「鯨の獲れる浜」という意味だそうだ。昔はこのあたりで鯨が獲れたんだろうか。広尾町には、十勝港という大きな港がある。農業王国十勝で収穫された農産物は、ここから本州に出荷されている。

 

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TIME OUT

 デイヴ・ブルーベックの代表作にしてウェストコースト・ジャズの代表作でもある。このうち「Take Five」は昔ラジオの深夜放送を聴いていた人なら聴き覚えがあるだろう。ぼくが深夜放送を聴き始めたのは中学生のときで、当時は渡辺真知子の「迷い道」が毎日のようにかかっていた。なので、ぼくの中では「Take Five」+「迷い道」=深夜放送、という図式なのだ。もっとも、当時は21時には寝てたので、実際に聴いていたのは「深夜」放送ならぬ「まだ宵の口」放送だが。ラジオをつけっぱなしで寝ると、ときどき目が覚めて、夏なんかだとちょうどそのときこわ〜い怪談をやってたりした。深夜放送と言えば、もう一つ強く印象に残っているのが城達也の「ジェット・ストリーム」。これはFM放送だったかな。城達也の美声によるナレーションは、すばらしくよかった。「銀河鉄道999」のエンディング、メーテルと鉄郎が別れるシーンのナレーションも城達也だ。

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2013年8月24日 (土)

しょさんべつ天文台

 留萌から稚内に向かって日本海オロロンラインを走って行くと、初山別村みさき台公園がある。日本海を見下ろす高台にあり、道の駅☆ロマン街道しょさんべつやオートキャンプ場、そしてしょさんべつ天文台がある。しょさんべつ天文台は、初山別村が運営する一般公開を目的とした天文台だ。同様の天文台は、道内には他に名寄、陸別、札幌にもある。しょさんべつ天文台の望遠鏡は三鷹光器製の65㎝反射式望遠鏡だ。建物の形はちょっと変わっていて、ドームから4本の支柱が伸びている。これはアメリカのアポロ月着陸船をモデルにしているそうだ。しょさんべつ天文台ではマイスターズシステムといって、名前のない暗い星を一つ選び、好きな名前をつけて登録すると、それを刻印したIDプレートがもらえるというサービスをやっている。自分で名前をつけた星に地球と似たような惑星があり、知的生命体がいるかもしれないと想像するのはなかなか楽しいだろう。

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SAXOPHONE COLOSSUS

 ソニー・ロリンズは数少ない、今も存命のジャズの巨人だ。1956年のアルバム「SAXOPHONE COLOSSUS」は、ロリンズの代表的なアルバムであり、冒頭の「St.Thomas」は特に有名だ。この曲はカリブ海の音楽「カリプソ」に影響を受けた曲であり、南国らしい雰囲気にあふれている。また、「Moritat」はミュージカル「三文オペラ」で歌われる曲で、エラ・フィッツジェラルドが「Mack the Knife」として歌っている。ロリンズはマイケル・ケイン主演の1966年の映画「アルフィー」の音楽を担当し、アルバム「ALFIE」を制作したが、これもなかなかいい。残念ながら、バート・バカラック作曲の同名の主題歌は入っていないが。ちなみに、現在バットマンの執事アルフレッドを演じるのがケインだ。ロリンズのアルバム「ALFIE」のジャケットには、若き日のケインが写っている。

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2013年8月23日 (金)

タカハシ・TS式40㎜屈折赤道儀H型

 短い期間だったが、タカハシ(高橋製作所)のTS式40㎜屈折赤道儀H型を持っていたことがある。当時はポータブル赤道儀(ポタ赤)といえば五藤光学研究所のスカイグラフかタカハシのH型かという感じで、天文ガイドの入選作品の撮影機材としてよく登場していた。実際に使用した感じでは、非常に堅牢で、極軸望遠鏡が内蔵されているのはよかったものの、微動装置がないので、極軸合わせはけっこう大変だった。当時はまだユーザーが自分で工夫しなければならない時代だったのだ。今は自動導入にオートガイド、電動フォーカサーなど、便利な機能満載なので、苦労も減ったろう。ぼくはまだそこまで到達してないが。H型はスペースボーイ赤道儀導入とともに手放したが、記念に取っておけばよかったなぁ。

硫黄山(アトサヌプリ)

 弟子屈(てしかが)町の川湯温泉の近くに硫黄山がある。正式名称「アトサヌプリ(アイヌ語で裸の山の意)」、標高約500mの気象庁が常時観測する活火山だ。あちこちで噴気が上がっていて、硫黄のにおいがすごい。レストハウスでは、硫黄山の噴気孔でゆでた温泉たまごを売っている。摩周湖の第3展望台に行くと、この写真のように硫黄山の全景を見ることができる。後ろは屈斜路湖だ。硫黄山は3.5〜2.5万年前に形成された屈斜路カルデラの中にあり、1500〜1000年前に最も新しい溶岩ドームができたらしい。屈斜路湖をはさんで硫黄山と反対方向に美幌峠があるが、美幌峠の南に津別峠というところがあり、ここから眺める屈斜路湖もすごくいいそうだ。NHKが昨年、ここ津別峠で天体写真を撮影するという番組をやったようで、光害もほとんどなくすばらしい星空を見ることができたそうだ。

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2013年8月22日 (木)

じゃがいも畑

 日高から日勝峠を越えて十勝に入ると、十勝平野が広がっている。平野部の少ない日高とは明らかに景色が違う。清水町から中札内村を通って大樹町に抜ける道道55号線は交通量も少なく、日高山脈の近くを走るので、すごく快適な道路だ。北海道らしさを味わいたければ、できるだけ国道ではなく道道などを走るといい。何年か前の7月初め、芽室町あたりを走っていたら、じゃがいもの花がきれいに咲いていた。じゃがいもの品種はたくさんあり、ぼくも詳しくは知らないのだが、この白い花は農林1号という品種だろうか。ポテトチップス用の品種だ。このあたりはまさに農業王国というにふさわしく、じゃがいも、スイートコーン、小豆、てんさい、小麦、長いもなどは全国でもトップクラスの収穫量を誇る。猛暑が続いているが、季節は少しずつ進んでおり、北海道はまもなく収穫の秋を迎える。北海道ツーリングはこれからがベストシーズンだ。

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バック・トゥ・ザ・フューチャー

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公マーティの親友である科学者ドクは、一目見れば明らかなように、アインシュタインがモデルだ。しかも、そのドクの飼い犬の名前はアインシュタインだ。アインシュタインは、20世紀の扉を開いた2大理論、量子力学の発展に大きく貢献し、特殊・一般相対性理論をほとんど1人でつくりあげた。しかし、その量子力学を「神はサイコロを振らない」として生涯受け入れられず、晩年は重力と電磁気力の統一理論という当時としてはまだ早すぎる研究に没頭、学会の主流からはずれ孤高の科学者として人生を閉じた。天才とは変人である、というのはまさしくアインシュタインのイメージなんだろう。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はPARTⅢまでつくられ、いずれも大ヒットした。現在から過去、さらには未来へと、めまぐるしくタイムトラベルして、行く先々で大騒動を巻き起こす。タイムトラベルについては物理学でも大真面目に研究されているが、少なくとも過去へのタイムトラベルは不可能だというのが定説となっている。

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2013年8月21日 (水)

望遠鏡・双眼鏡カタログ

 かつて「天文と気象(その後「月刊天文」に改題)」を発行していた地人書館は、2年ごとに「望遠鏡・双眼鏡カタログ」を刊行していた。最新号は2009年版だが、これには「1970年代の天体望遠鏡『往年の名機&”迷機”』」という特集記事があって、トンデモ望遠鏡メーカーの御三家としてS商会(D光学)、株式会社S、P光学の製品が取り上げられていた。当時天文ファンだった人はどこのメーカーかすぐわかると思うが、ぼくも天文ガイドの広告はよく見ていたので、この記事を読んでおかしくて笑ってしまった。その後、こうしたトンデモ望遠鏡メーカーは淘汰され、現在の天文ガイドにはいかにもあやしい広告というのは見当たらない。それはそれでいいことではあるが、この背景には天文ファン人口が減ったというのもあるのだろう。マーケットが成熟して本物志向のファンだけになったということは、活気が失われたということと表裏一体なのかもしれない。「月刊天文」は休刊となり、「望遠鏡・双眼鏡カタログ」も2009年版以降刊行されていない。

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ひまわりの里

 空知の北竜町にあるひまわりの里では、23haの丘に130万本のひまわりが咲くそうだ。だいたい7月下旬に咲き始め、8月中旬に満開となる。これだけのひまわりが満開となるのはさぞかし壮観だろうが、残念ながらぼくは見たことがない。何年か前、ひまわりの里に行ったことはあるが、7月初めだったのでまだ咲いてなかった。ひまわりの里のすぐそばには道の駅サンフラワー北竜やサンフラワーパーク北竜温泉があり、建物もなかなか凝っている。NHKの朝の連ドラ「すずらん」の舞台となった明日萌駅(恵比島駅)も近いし、1時間もあれば留萌に出て日本海を眺められる。このあたりは砂川市、滝川市、深川市、旭川市、東川町と「川」がつく市町が5つも続いており、ド〜ンと流れているのが流域面積全国2位、長さ全国3位の石狩川だ。滝川からは赤平市、歌志内市、芦別市と旧産炭地が続く。芦別から桂沢湖を通って夕張まで現在は国道452号があるが、国道指定前、20年以上前はまだ長いダートが残っていて、CRMで走った記憶がある。舗装道路が増えると便利になるが、オフロード派のためにダートも残してほしいものだ。

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ブレードランナー

 アメリカのSF作家フィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」という奇妙な名前の小説を映画化。ディックの小説は他にも映画化されており、代表作には「トータル・リコール」、「マイノリティ・リポート」などがある。当時「スター・ウォーズ」や「インディ・ジョーンズ」に出演していたハリソン・フォードが主人公デッカードを演じている。1982年の日本初公開時はまったくヒットしなかったそうだが、今ではSF映画の金字塔的作品と評価されている。これはやはり、ヴァンゲリスの音楽によるところも大きいのではないかという気がする。それくらい印象的な音楽だ。リドリー・スコットの謎めいた演出もあり、デッカードはレプリカント(アンドロイド)なのではないか?などの論争も呼んだ。う〜ん、なかなか奥が深い。

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2013年8月20日 (火)

十勝岳

 美瑛で写真を撮るとき、十勝岳連峰はいいアクセントになる。その十勝岳連峰の主峰が十勝岳で、気象庁が常時観測する活火山だ。最近は大規模な噴火はないが、火山性微動や火口が明るく見える現象は毎年のようにある。標高約2千mだが、標高900mの望岳台までちゃんと舗装されているので、バイクでも行ける。ここから見上げるとなかなかの迫力だ。望岳台のさらに上には十勝岳温泉、ふもとには白金温泉がある。美瑛から白金温泉に行く道は4㎞にわたって白樺並木が続き、白樺街道と呼ばれている。バイクで走るとすばらしくいい気分になれる。その白樺街道沿いにあるのが最近人気のスポット「青い池」だ。白樺街道の白樺は、1926年の大噴火によって破壊された森林・田畑に自生したものだそうだ。また、「青い池」は、1988年の噴火後、泥流をためるコンクリートブロックダムを建設、ここに水がたまってできたそうだ。すなわち、白樺街道も「青い池」も、十勝岳の噴火が生み出したいわば副産物のようなものなんだな。

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未知との遭遇

 報道によると、米国政府はとうとうエリア51に言及したCIAの機密文書の情報公開に応じたそうだ。ということは、米国政府は初めてエリア51の存在を事実上認めたということになる。機密文書によると、エリア51はU2偵察機の実験場だったらしい。スティーヴン・スピルバーグの映画「未知との遭遇」は、ワイオミング州のデビルスタワーが舞台となっているが、ここからネバダ州のエリア51は(アメリカとしては)そんなに遠くない。「未知との遭遇」では、多くの人がUFOを目撃し、何かに憑かれたかのようにデビルスタワーをめざす。政府は彼らを遠ざけようとする一方で、デビルスタワーで宇宙人とのファースト・コンタクトに備えた準備をしていた。あの有名なメロディーで宇宙人との交信に成功し、ファースト・コンタクトを果たすシーンはなかなか感動的だ。あと何世紀かかるかわからないが、いつの日にか、われわれも他の星の知的生命体とファースト・コンタクトを果たすだろう。できればそういう時代に生まれたかったなぁ。

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2013年8月19日 (月)

新冠の牧場

 斉藤由貴主演の映画「優駿 ORACIÓN」は、北海道の家族経営の小さな牧場で生まれたサラブレッド・オラシオン(スペイン語で「祈り」の意味)と、それを取り巻く人々のそれぞれの人生を描く物語だ。俳優陣も緒形拳、仲代達矢、田中邦衛など豪華メンバーがそろっている。ロケ地となった牧場は、新冠町と新ひだか町の境界線のすぐ近く、山の上にある。「優駿」が公開された1988年頃は空前の競馬ブームで、オグリキャップなどのスターホースが綺羅、星のごとくいた。そのオグリキャップは引退後種牡馬となって新冠で余生を過ごし、3年前にこの世を去った。馬という動物はそれぞれ性格があって、気性の荒い馬からおとなしい馬までいろいろいる。ぼくが実際に近くで見た馬では、サンデーサイレンスとトウカイテイオーは非常にプライドが高そうで、ぼくが近寄っても無視、という感じだった。一方で、スペシャルウィークはすごく人なつっこく、近寄ると愛嬌を振りまいていた。何はともあれ、競馬界にはがんばってほしい。

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猿の惑星

 「猿の惑星」のラストは衝撃的だった。宇宙飛行士テイラーは、猿が支配する惑星に不時着し、猿の迫害から逃れるが、とある海岸で半分砂に埋もれた自由の女神像を発見する。つまり、猿の惑星は未来の地球であり、人類はついに全面核戦争をやってしまったと知るのだ。この衝撃のラストシーンは、映画史上に残る名シーンだろう。まだ観たことのない人にはネタバレになるにもかかわらず、DVDのパッケージには堂々とこのシーンが使われている。オリジナルシリーズは全5作つくられ、テレビドラマにもなった。今世紀になってからも2度映画化されている。3作目の「新・猿の惑星」は、1作目とは逆に、未来の地球からやってきた猿が、人間に迫害を受ける物語だ。人間社会を風刺していて、ちょっと悲しい結末だ。

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2013年8月18日 (日)

静内御殿山

 吉永小百合主演の映画「北の零年」は明治初期、徳島藩の本藩と淡路洲本城の城代家老だった稲田家との間で起こった稲田騒動により、稲田家主従が北海道静内に移住を命ぜられ、北海道開拓に立ち向かうという物語だ。稲田家屋敷は新ひだか町静内目名に建てられ、今は屋敷跡の碑が残っている。すぐそばには御殿山という小高い山があるが、ここには稲田家主従の苦難の歴史を描いた壁画レリーフがある。この御殿山は、アイヌ民族の城(のような施設)である「チャシ」でもあり、17世紀半ば、シャクシャインと対立していたオニビシが討ち取られたところだという説もある。御殿山からは縄文時代後期の土器や石器などの遺物も出土しており、数度にわたる発掘調査の結果、数十に及ぶ大規模な墳墓群であることが判明した。大昔からこのあたりは一等地だったようだ。

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スパイ大作戦

 トム・クルーズの映画「ミッション・インポッシブル」は、もちろんテレビシリーズ「スパイ大作戦」が元になっている。メンバーを入れ替えながら7シーズンまでつくられたが、何と言っても最もヒットしたのは第2〜3シーズンだろう。実行不可能な指令を受け、頭脳と体力の限りを尽くしてこれを遂行する、ジム・フェルプス(ピーター・グレイブス)、ローラン・ハンド(マーティン・ランドー)、シナモン・カーター(バーバラ・ベイン)、バーニー・コリアー(グレッグ・モリス)、ウィリー・アーミテージ(ピーター・ルーパス)の5名のプロフェッショナルたちの、秘密機関IMFの活躍である。最近は「スパイ大作戦」などの昔のテレビドラマがDVD化されているので、懐かしくて買ってしまう。この「スパイ大作戦」で6シーズンに渡ってリーダーを務めたジム・フェルプスが映画「ミッション・インポッシブル」ではセコい裏切り者になったのだから、一部でブーイングが起きたのはやむを得ないだろう。まあしかし、映画第4作目となる「ゴースト・プロトコル」あたりになると、「スパイ大作戦」の持ち味であったチームワークが強調されるようになってきたと思う。いずれにしても、オリジナルを超えるというのはなかなか大変だ。

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2013年8月17日 (土)

麓郷の森

 倉本聰のドラマ「北の国から」の舞台が富良野市麓郷(ろくごう)だ。ロケ地一帯は「麓郷の森」として整備されており、田中邦衛演じる主人公「五郎」がつくった家も残っている。富良野は「北の国から」以外にもラベンダー、スキー場、ワインなど観光資源が多く、北海道を代表する観光地として成功している。しかしながら、ぼくは北海道出身でありながら「北の国から」を一度も見たことがない。始まったのが高校生のときで、この頃はほとんどテレビを見てなかった。大学生のときもいわゆるトレンディドラマが流行っていたが、あまり見なかった。欠かさず見ていたのはF1くらいだ。まあしかし、富良野はいいところだ。ちなみに、「富良野」と名のつくまちは4つもある。北から順に上富良野町、中富良野町、富良野市、南富良野町だ。それぞれ見どころが多いので、これも富良野が観光地として成功した理由の一つなんだろう。

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バットマン

 アメコミヒーローものはおもしろい。スーパーヒーローが苦戦しながらも最期にヴィラン(悪役、怪人)をやっつけるシーンは拍手喝采だ。中でも大好きなのが「バットマン」だ。幼い頃に目の前で両親を殺された大富豪ブルース・ウェインがバットマンに変身し、ゴッサム・シティの犯罪者たちと戦う。映画「バットマン」はたくさんつくられている。最近の3作がクリストファー・ノーランのダークナイト3部作だ。この3部作は徹底したシリアス路線という感じだ。そのため、全体的に重苦しい、暗〜いムードが続く。ティム・バートンに始まる4部作は、暗いムードの中にも笑いを誘う場面があり、ちょっと雰囲気が違う。バットマンを演じた俳優はマイケル・キートン、ヴァル・キルマー、ジョージ・クルーニー、クリスチャン・ベールの4人だが、それぞれ持ち味がある。ヴィラン役もジャック・ニコルソンやクリストファー・ウォーケン、トミー・リー・ジョーンズ、ジム・キャリー、アーノルド・シュワルツェネッガー、リーアム・ニーソン、渡辺謙など豪華俳優陣がそろっていて、ときには主役を食ってしまうほどの存在感を見せている。アルフレッド役のマイケル・ガフは2年前に亡くなったが、これもいい味を出していた。

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2013年8月16日 (金)

明日萌駅(恵比島駅)

 NHKの朝の連ドラ「あまちゃん」が絶好調だが、1999年の「すずらん」は最高視聴率30%、平均視聴率26%を誇る高視聴率番組だったそうだ。このドラマの主人公「萌」が生まれて間もない赤ん坊の頃、明日萌(あしもい)駅で捨てられるところから物語が始まる。とにかくこれでもかこれでもかというくらいに悲劇に見舞われるのだが、幾たびもの苦難を乗り越え、凛として生きる萌の人生が共感を呼んだのだろう。舞台となった沼田町の恵比島駅には、「明日萌駅」の看板がかかり、待合室には赤いマフラーと赤い手袋を身につけた萌の人形が座っている。ぼくが行ったのは夏だったが、夏でも萌ちゃんは真冬ファッションだった。今ならユニクロなんだろうが、当時の伝統的日本の雪国ファッションだ。ちなみに、北海道では「手袋をはく」と言う。

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007

 「007」ジェームズ・ボンドシリーズはとにかく大好きだ。各作品とももう何十回も見ている。ということは、全23作だから何百回ということか。どれもおもしろいが、ショーン・コネリーなら「ロシアより愛をこめて」、ジョージ・レーゼンビーなら「女王陛下の007」、ロジャー・ムーアなら「私を愛したスパイ」、ティモシー・ダルトンなら「リビング・デイライツ」、ピアース・ブロスナンなら「ゴールデン・アイ」あたりがお勧めだろうか。ロジャー・ムーア時代はオープニングにも力を入れていて、「私を愛したスパイ」ではボンドがアルプスからスキーでダイビング(そしてユニオンジャックのパラシュート!)、「ムーンレイカー」ではボンドがパラシュートなしで飛行機から突き落とされ、空中で敵のパラシュートを奪う。当時はCGはないので、スタントマンとはいえすべて実写だ。いやはやすごいシーンだ。ちなみに、ロンドンオリンピック開会式でエリザベス2世女王とダニエル・クレイグ演じる7代目ボンドがヘリコプターからユニオンジャックのパラシュートで降下するシーンは、もちろん「私を愛したスパイ」のオマージュだろう。早く24作目ができないかなぁ。

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2013年8月15日 (木)

幌舞駅(幾寅駅)

 高倉健さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台。南富良野町幾寅(いくとら)にある。駅のまわりには食堂や商店、理容店などのロケセットも残されている。映画の幌舞駅は終着駅だが、実際の幾寅駅はそうではない。健さんは北海道出身ではないが、北海道を舞台にした数多くの映画に出演しており、北海道がすごく似合う。1981年の「駅(STATION)」は、雪の降りしきる銭函駅でいしだあゆみ演じる妻と別れるシーンで始まり、札幌や増毛、雄冬が舞台となるが、八代亜紀の名曲「舟唄」も含め実に印象的な映画だ。健さんはうちの田舎でもロケをしたことがあり、町内の居酒屋にときたま顔を出していたそうだ。

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pretty world

 小野リサが歌うとポップスもカントリーもソウルも、シャンソンだってボサノヴァになる。アルバム「DREAM」から始まった音楽の旅は、アメリカ、ハワイ、イタリア、フランス、中近東&アフリカ、メキシコ&キューバ、アジアを回り、終着点である日本で完結した。この「pretty world」は、誰もが知ってるスタンダード中心に選曲されており、小野リサの魅力が詰まったアルバムだ。四ッ谷駅近くにサッシペレレという店があるが、ここは小野リサの父親がオープンした店だそうで、小野リサもときどきライブをやっている。サトウキビでつくったブラジルの国民酒ピンガ(カシャーサ、カシャッサ)を飲みながら聴くと、気分も盛り上がるだろう。

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2013年8月14日 (水)

天体写真のレタッチテクニック

 天文ガイドをながめていたら、「Photoshop Elementsではじめる天体写真のレタッチテクニック」8月12日発売予定、という自社広告が載っていた。天体写真に関する本はいろいろあるが、広告を見る限り、デジタルカメラによる天体写真の画像処理を本格的に扱った初めての本のように思える。今まで我流でやってきたので、早く読んでみたい。

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ミニトマト

本日7個収穫。豊作だ。

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夕張

 メロンで有名(道民には「バ〜リバリゆうばり〜♪」の方が有名かな)な夕張市はかつて炭鉱で栄えたが、2007年に財政破綻し、現在は唯一の財政再生団体として再生をめざしている。夕張ではゆうばり国際ファンタスティック映画祭というイベントもやっていて、映画とつながりが深い。ご存じ「幸福の黄色いハンカチ」は、その夕張を舞台にした1977年の映画だ。網走刑務所を出所した高倉健さん演じる主人公が、武田鉄矢のクルマに便乗して、桃井かおりを加えた3人で夕張をめざす。当時は今みたいに道路が整備されてないから、けっこう大変だったろう。倍賞千恵子演じる妻が待つ自宅に帰るラストシーンは、日本映画史上に残る名シーンだ。そのロケ地は今も残っていて、黄色いハンカチもあのときと同じようにたなびいている。

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WAVE

 ボサノヴァの父、アントニオ・カルロス・ジョビンの代表作。この「WAVE」とそれに続くアルバム「TIDE」は、究極のイージーリスニング音楽と言われる。非常に心地よい音楽だ。夏の昼下がり、これを聴きながらちょっとうたた寝なんて、サイコーに幸せな気分にひたれるだろう。ボサノヴァを世界に広めた「イパネマの娘」は、ジョビンとスタン・ゲッツ、ジルベルト夫妻が組んだアルバムに収録されている。ジョビンはフランク・シナトラとも共演しており、そちらではシナトラのボサノヴァを聴くことができる。

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2013年8月13日 (火)

美瑛

 30歳くらいの頃、美瑛にはよく写真撮影に通った。当時はまだフィルムカメラで、撮影した写真はいずれデジタル化しようと思いつつ、そのまま放置状態となっている。デジタルカメラを導入してからはあまり行く機会がなく、撮影した写真も少ない。この写真は美瑛を有名にした写真家、故前田真三が国鉄(だったかな)のポスターで撮影したのと同じ場所で撮った。青い空に白い雲、赤い屋根、一面の緑ととてもカラフルだ。私有地に入らず普通に道路から撮影できるので、たいてい誰か彼かが写真を撮っている。最近はMacOSの壁紙にも採用された「青い池」も有名だ。しばらく美瑛に行ってないので、ぼくは見たことがないが、そのうち写真を撮りに行かなきゃと思っている。

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SEA IS A LADY

 大学生のとき、音楽をやっていた親戚に1枚のアルバムを勧められた。それが角松敏生の「SEA IS A LADY」だ。ジャケット写真そのままといっていいような、いかにも夏、海、空といったさわやかな音楽であふれている。当時はフージョンブームで、THE SQUAREとかいろいろなバンドがいい曲をつくっていた。ジャズは夜の音楽、フージョンは昼の音楽なので、ドライブにはフージョン、というのがぼくのイメージだ。これに続いて「Legacy of You」というアルバムがつくられたが、これもいい。ジャケット写真は裏表でペアになっており、おしゃれだ。夏の日、海にドライブに出かけるなら、この2枚を持って行くといい。

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2013年8月12日 (月)

ペルセウス座流星群

 今夜から明日未明にかけて、ペルセウス座流星群が極大を迎える。ウェザーニュースでは全国7カ所から流星のライブ中継を行うそうだ。中学生のとき、ペルセウス座流星群が極大を迎えた夜、火球(非常に明るい流星)を見たことがある。音も聞こえた。しし座流星群もすごかったが、単独の流星としてはそのとき見たのが一番だった。

セガトイズ ホームスター

 星が好きで、個人でプラネタリウム「メガスター」をつくっちゃったという大平貴之氏が、セガトイズと開発した家庭用プラネタリウムが「ホームスター」だ。家庭用でありながら、約6万個の星が投影でき、12分で一周する日周運動機能もある。恒星原板を交換すると、南半球の星空も見ることができる。北半球の天文ファン憧れの大小マゼラン銀河もしっかりと再現されている。これを天井に写しながら眠りにつくというのは非常に心が安らぐだろう。最近はダース・ヴェイダーやR2-D2の形をしたホームスターもあったりして、スター・ウォーズファンならさらに楽しめるだろう。

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階段国道

 青森県の旧三厩村(みんまやむら)の龍飛崎(竜飛崎とも)の近くに日本で唯一の階段国道339号がある。もちろんクルマやバイクは走れず、歩くしかないが、れっきとした国道だ。国土交通省東北地方整備局HPには、もともと階段はなく、狭く急な坂道だったが、近くに中学校や小学校があったので階段が整備された、重要な路線であることから国道指定された、などと書いてあるが、なぜクルマが走れないのに国道になったのかははっきり書いてない。とにかく珍しい国道だ。ちなみに、JR津軽海峡線は、このあたりのほぼ真下を通っている。北海道に帰るときはいつも飛行機かフェリーなので、まだ津軽海峡線に乗ったことはないが、いつかは鉄道で帰ってみたい。

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2013年8月11日 (日)

アイソン彗星

 今世紀最高の大彗星になるかもしれないと期待されているアイソン彗星は、今は太陽の方向にあるので見えないが、8月下旬には明け方の空に見えるようになる。今後どんどん太陽に近づき、11月29日の近日点通過(太陽に最も近づく)を迎える。このとき太陽の熱で彗星の氷が大量に蒸発するので、爆発的に明るくなるんじゃないかと期待されている。ただ、彗星の予測は難しい。過去には期待はずれに終わった彗星も多いし、逆に期待してなかったのに大彗星になったのもある。アイソン彗星の最新情報はアストロアーツHPなどにある。この写真はアイソン彗星ではなく、今春接近したパンスターズ彗星だ。3月16日の夕方、埼玉県ときがわ町の堂平天文台で撮影した。赤道儀はナノ・トラッカーを使用したが、日の入り直後の薄明の中で撮影したので北極星はまだ見えず、方位磁針と角度計で極軸を合わせた。
2013年3月16日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出5秒

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釧路湿原

 日本最大の湿原である。蛇行する釧路川という有名な風景を眺めるには、東側の細岡展望台がいい。以前はダートだったが、今はどうだろうか。この写真は湿原の西側、鶴居村から釧路に出る道道53号沿いにある展望台から撮影した。10月上旬だったが、途中の鶴居村でタンチョウのつがいを見た。うちの田舎にも冬になるとハクチョウがやってきて越冬していくが、タンチョウの美しさはやはり別格だ。釧路にはかつて太平洋の海底下を採掘する炭鉱があった。炭鉱はいったん閉山したが、新会社が規模を縮小して事業を引き継いでいる。釧路市中心部から春採湖(はるとりこ)を超えて走っていくと、石炭と一緒に出てきた石などを積んだボタ山(ズリ山)があり、海岸近くに坑道の入口がある。北海道には閉山になった炭鉱や鉱山が各地にあり、廃墟となって残っているところもあるので、そういうところを訪ねるのもおもしろいだろう。

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2013年8月10日 (土)

宮内光学工業 Bs-77 EXCEED

 10年くらい前、タカハシアストロノーマー7×50より大きな双眼鏡がほしいなぁと思い、当時なかなか評判がよさそうだったので購入したのが宮内光学の対空双眼鏡Bs-77だ。口径77㎜セミアポクロマートの光学系で、これで見る星雲星団銀河はなかなかの迫力だ。ただ、ぼくが買ったものは、残念ながら最初から星像が甘かった。とはいえひどいというほどでもなかったので、そのうちメーカーに調整に出そうと思いながら、ずっとそのまま使っていた。しかし、その後宮内光学の社長が亡くなって双眼鏡製造から撤退したらしく、しばらくは宮内光学の名前を見ることはなくなった。昨年になって、オプトミヤウチとして双眼鏡製造を再開したようで、旧製品のオーバーホールも受け付けているので、そのうち調整に出そうと思っている。ミヤウチにはまたいい製品を開発してほしいものだ。

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ホルスト・組曲「惑星」

 太陽系の惑星のうち、水星、金星、火星、木星、土星までは古くから知られていた。天王星は肉眼で見えるギリギリの明るさなので、惑星として認知されたのは1781年になってからだ。発見者はイギリスの天文学者ハーシェルだ。海王星は1846年、フランスの天文学者ルベリエとイギリスの天文学者アダムズの軌道計算に基づき発見された。海王星の発見はまさにニュートン力学の勝利と言っていい。偶然発見されたのではなく、天王星の軌道がわずかに乱れることから、海王星の存在が予想され、そのとおり発見されたからだ。その後1930年に冥王星が発見されるが、ホルストの「組曲『惑星』」はその前に作曲されたため、冥王星という曲はない。そしてご存じのとおり、2006年に惑星の定義が明確に定められ、冥王星は「準惑星」ということになった。ホルストの「組曲『惑星』」は、76年ぶりにその名のとおりとなったのだ。

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2013年8月 9日 (金)

撮影機材

 ぼくが星の写真を撮り始めたのは中学生のとき、今から35年くらい昔だ。その後撮影機材はいろいろと進化したが、最も進化したのはカメラだろう。フィルムからCCDやCMOSなどの撮像素子でできたイメージセンサーに替わり、現像液で現像するのではなくパソコンで画像処理するようになった。フィルム特有の相反則不軌(長時間露出で感度が低下すること)という問題もなくなったので、淡い星雲や銀河も短い露出時間で撮影できるようになった。一方、架台の方は赤道儀にモーターを内蔵し、パソコンを接続して目標の天体を自動導入できる機種が主流となった。光学系は、昔は単純な屈折式と反射式がメインだったが、より複雑で高性能なものが登場している。昔天文ファンだったがしばらく離れてたという人がいれば、赤道儀は古い機種でも使えることが多いので、まずはデジタルカメラを導入することをお勧めする。広角レンズなら極軸合わせが厳密でなくてもだいじょうぶだ。露出は3分で十分。JPEGでなくRAWで撮影して、パソコンで画像処理するとすばらしい写真が得られるだろう。ただし、最大の問題は撮影場所だ。現代のわが国では、よほど田舎に行かないと暗い夜空は望めない。しかし、それさえクリアすれば昔よりいい写真が撮れるんだから、元天文ファンなら一度はやってみる価値があるだろう。
キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+タカハシスペースボーイ赤道儀(HD-4モータードライブ)

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モーツァルト・交響曲第40番

 アルベルト・アインシュタインはご存じ20世紀最高の物理学者の1人である。20世紀の扉を開いた2大理論、量子力学の発展に大きく貢献し、特殊・一般相対性理論をほとんど1人でつくりあげた。晩年は重力と電磁気力の統一理論を追い求めたが、未完のまま生涯を閉じた。しかし、重力と電磁気力に「強い力」と「弱い力」を加えた4つの力を統一する理論は、今なお世界中の物理学者が追い求める究極理論だ。そのアインシュタインは、「死とは何か」という問いに、「モーツァルトを聴けなくなることだ」と答えたという逸話がある。真偽のほどは定かではないが、もし本当の話だったとしたら、それは「交響曲第40番」だったのではなかろうか。ぼくにはそう思えてならない。

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霧多布湿原

 霧多布は「きりたっぷ」と読む。釧路と根室の間、浜中町にある湿原だ。ルパン3世も実は浜中町出身という設定らしい。ルパン3世の原作者モンキー・パンチ氏(浜中町出身)の発言である。釧路〜根室間は国道44号が最短ルートだが、ここは是非、厚岸から霧多布を通る北太平洋シーサイドラインを走ることをお勧めする。緑の中、実に快適な走りを堪能できる。ここから根室に進むと、風蓮湖が現れる。このあたりに来ると本当に最果てというイメージがぴったりだ。学生時代、3人で北海道ツーリングをしたときは、浜中と根室の間の厚床という町に泊まった。当時は貧乏学生なので宿は無人駅かテントだ。厚床では公園にテントを張って寝た。札幌に泊まったときも北大の構内にテントを張って寝た。せめてキャンプ場にすればいいのに、当時から無計画ツーリングだったので、行き当たりばったりだったのだ。それもなつかしい思い出だ。

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2013年8月 8日 (木)

Waltz for Debby

 「PORTRAIT IN JAZZ」と双璧をなすビル・エヴァンスの最高傑作。冒頭の「My Foolish Heart」はジャズバラード屈指の名演奏、エヴァンスが当時2歳のめいデビイのためにつくったタイトル曲もすばらしい。ジャズを聴きたいという女性には、だいたいこのアルバムを勧めることにしている。このアルバムはスタジオ録音ではなくジャズクラブでのライブ録音なので、客の笑い声なども入っている。こんな名演奏を笑いながら聴くなんて、と思ってしまうが、今となってはしょうがない。このジャズクラブはニューヨークのヴィレッジ・ヴァンガードという名門クラブで、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンといったジャズの巨人たちもライブ録音を残している。

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昆布刈石

 広尾町豊似で国道236号と国道336号が分岐する。ここから国道336号はナウマン国道と呼ばれ、浦幌町に向かう。このナウマン国道は、信号がほとんどない。コンビニもないので、空腹時はあらかじめ食料を調達しておいた方がいい。もちろん給油も忘れずに。太平洋沿いにあるいくつかの湖沼の近くを通り、十勝川にかかる大きな橋を渡ると、浦幌町に向かう道路と分岐するが、そのまま海沿いに進むと昆布刈石展望台に出る。昔はかなりダートが残っていたが、今はどうなんだろうか。太平洋沿いにアップダウンのある砂利道を走るバイクの写真がバイク雑誌に載っていたのを覚えているが、なかなか旅情たっぷりの道だった。ちなみに、映画「北の零年」で稲田家臣団が静内に上陸したシーンはここで撮影されたという。途中にある生花苗沼(おいかまないとう)、湧洞沼(ゆうどうぬま)、長節湖(ちょうぶしこ)もいい雰囲気なので、寄ってみるといいだろう。

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2013年8月 7日 (水)

DUKE ELLINGTON & JOHN COLTRANE

 ジョン・コルトレーンのスタイルは、シーツ・オブ・サウンドと言われる。シーツのように音を敷き詰めたという意味だ。とにかくこれでもかというくらいサックスを吹きまくる。そのコルトレーンが、ジャズの巨人デューク・エリントンと組んだアルバムだ。ビッグバンドによるスウィング・ジャズ時代から活躍していたエリントンにとっては晩年だが、ずっと若いコルトレーンはこのアルバムの5年後、エリントンより早く死去している。享年40歳だった。コルトレーンの音楽はよく、宗教がかっていると言われる。確かに、「A Love Supreme(至上の愛)」などを聴いていると、そういう雰囲気は感じられる。そういう点では、「DUKE ELLINGTON & JOHN COLTRANE」は聴きやすいアルバムかもしれない。コルトレーンがもっと長生きしていたら、ジャズ界はどうなっていただろうか。

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黄金道路

 襟裳岬から十勝に行く道路は、莫大な建設費がかかったことから、黄金道路と呼ばれている。襟裳岬から向かうと、まず百人浜という場所を通る。ここは江戸時代、南部藩の船が難破し、百人の遺体が流れ着いたということでそう名付けられたという。また、和人の若者とアイヌの娘の悲しい伝説が残る悲恋沼がある。悲恋沼のそばには、設備の整った百人浜オートキャンプ場がある。なんでもこのあたりは心霊スポットだそうだが、ぼくが泊まったときは何事も起きなかった。庶野の集落を通り過ぎると、そこから黄金道路だ。天気がよければ断崖絶壁を見ながら海岸線ギリギリの道路を快走。しかし、荒れた日は波をかぶることもある。もちろん、夜は真っ暗。昔々、夜(といっても20時くらい)バイクで走ったことがあるが、こわいのなんの。カーブもトンネルも多く、夏の夜は霧で何も見えないことがあるので、こういうときは走らない方がいい。しばらく行くと、日高から十勝に入る。日高の端がえりも町目黒、十勝の端が広尾町という。19歳で東京に出てきたとき、目黒と広尾って東京にもあるのか〜と思った記憶がある。かつては十勝に行くには日勝峠か黄金道路を通らなければならなかったが、今は天馬街道ができたので、黄金道路を走ることもめっきり減った。しかし、天気がよければ気持ちのいい道路だ。

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2013年8月 6日 (火)

光害

 五藤テレスコープの双眼鏡StarCruise842があっという間に売り切れたらしい。HPには、アマチュア天文家の数が減少しているので、ファーストロットが売れるのに半年はかかると見込んでいたと書いてある。確かに天文ファンは昔に比べると減っていると言われる。そもそも子どもの数も減っているから、望遠鏡や双眼鏡も昔に比べると売れないんだろう。しかし、子どもの頃天文ファンだったという人はけっこう多いし、星の写真を見せると喜んでくれる人も多い。ただ、東京はもちろん、今や地方でさえも光害(ひかりがい)がひどく、きれいな星空を見るには、暗い夜空を探しに行かねばならない。そんなに苦労しなくても、きれいな星空が見られるようになれば、天文ファンは増えるのではないか。そのためには、夜間の過剰なまでの照明をなんとかしたいものだ。エネルギーの節約にもなるし。

Kind of Blue

 ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの数あるアルバムの中でも最も有名な名盤だろう。マイルス以外にも、ビル・エヴァンス、ジョン・コルトレーン、キャノンボール・アダレイといった有名ミュージシャンが参加している。第1曲目の「So What」からこれぞジャズ、といった演奏が続く。「Kind of Blue」はモード・ジャズの最高傑作と言われているが、マイルスのスタイルは時代によって大きく変わっており、晩年にはポップスっぽいアルバムも出ている。ぼくは音楽理論は勉強したことがないのでさっぱりわからないが、マイルスはジュリアード音楽院に入学したこともあるそうだし、エヴァンスも幼い頃から音楽教育を受けているそうなので、しっかりとした音楽理論に裏打ちされているんだろう。マイルスのアルバムはそれこそ何十枚もあり、マイルス本も何冊も出ている。モダン・ジャズの歴史はマイルスの歴史と言っていいほどだ。

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サロベツ原野

 サロベツ原野を走る道道106号は最果てムード満点だ。とにかく道路以外、人工的なものはほとんど何もない。天気がよければ日本海と利尻富士が見事だ。バイクを止めて浜辺に出ると、ところどころにハマナスが咲いている。しかし、天気がよく穏やかな日はどれだけあるのだろうか。以前、この道路を走っていたら、にわかに雲行きがあやしくなり、雷雨に見舞われたことがある。あちこちに雷が落ちているのが見えるのだが、雷を避けようにも逃げ込む場所がまったくなく、ただひたすらこっち来るな〜と念じるしかなかった。いや〜、あれはおっかなかったなぁ。

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2013年8月 5日 (月)

PORTRAIT IN JAZZ

 ジャズ入門書に必ず登場するビル・エヴァンスの名盤。これと「Waltz for Debby」は、ジャズを聴き始めた人はまず間違いなく最初に買っているだろう。ぼくもそうだ。このアルバムの枯葉は、もともとはシャンソンの曲だが、エヴァンスによりジャズを代表する演奏になった。エヴァンスはこのジャケット写真のように非常に理知的な顔立ちをしていたが、その人生は破滅型で、アルコールと麻薬のやり過ぎのため51歳で死去している。芸術家というのはやはり破滅型の人間が多いのだろうか。エヴァンスの名盤はたくさんあるので、これから何枚も登場するだろう。

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ノシャップ岬(野寒布岬)

 納沙布岬(のさっぷみさき)と間違いやすいが、納沙布岬は根室、ノシャップ岬は稚内にある。ここも宗谷岬と同じくとんがった岬ではない。水族館や科学館を通り過ぎて海に向かうと、イルカのモニュメントの向こうにノシャップ岬の碑が現れる。晴れると利尻富士がよく見える。利尻島と礼文島は北海道の島の中でも一大観光地となっているが、実はぼくは行ったことがない。いつかは行こうと思っているのだが、計画的な旅をしないぼくとしてはちょっと行きづらい。ちなみに、北海道には500以上も島がある(北方領土を含む)そうだが、観光地として行けるのは利尻、礼文、天売(てうり)、焼尻(やぎしり)、奥尻だ。

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2013年8月 4日 (日)

Art Pepper meets The Rhythm Section

 ジャズを聴き始めようと思って入門書などを読むと、マイルス・デイビスやビル・エヴァンスらの名盤がずらりと出てくるが、アート・ペッパーのこのアルバムもほぼ必ず登場する。ジャズにはいろいろなスタイルがあり、ニューヨーク中心、黒人中心のスタイルが主流なのだが、西海岸にもウエストコースト・ジャズと呼ばれるスタイルがあり、こちらは白人が中心だったそうだ。そのウエストコースト・ジャズを代表する名盤がこの「Art Pepper meets The Rhythm Section」だ。とにかく冒頭の「You’d Be So Nice to Come Home to」から、いかにもウエストコーストという感じの乾いたサウンドが展開する。ジャケット写真も印象的だ。というか、このジャケットを見たとき、ずっと昔に見たような気がして、しかしどうしても思い出せないということがあった。友だちの誰かがもっていて、借りたのかもしれないが、いまだに思い出せない。単なる思い込みかもしれないが、そう思ってしまうくらい印象的な写真ということなのだろうか。

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宗谷岬

 日本最北端の地宗谷岬は、宗谷国道238号線を海沿いに走っていると現れる。岬というと断崖が海に突き出している、すなわちとんがった地形というイメージだが、ここはそうではない。ゆるやかにカーブする海岸線に日本最北端の地の碑がある。よく晴れた日には樺太も見えるらしい。ぼくも何度か行ったが、はっきりと見えたことはない。宗谷岬周辺はなだらかな丘陵が続いている。周氷河地形といって、氷河期の寒冷な気候のもとで地盤の凍結と融解が繰り返され、なだらかな地形になっていったものだ。宗谷丘陵は今から約2万年前の最終氷期に形成されたと言われている。ここでは宗谷黒牛が放牧されており、天気がよければのどかだ。しかし寒風吹きすさぶ冬は大変だろうなぁ。

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2013年8月 3日 (土)

マトリックス

 人間は目や耳といった感覚器で受けた刺激を電気信号として脳に送り、脳がそれを情報処理した上で物事を認識している。では、コンピューターが人間の脳を直結し、仮想現実の世界に住んでいるように見せかけたら? これが「マトリックス」3部作の設定だ。初めてこの映画を見たとき、う〜んと考え込んでしまった。実際に医療の分野では、脳卒中で身体不随となった男性の脳に小さなガラス電極を直接差し込み、コンピューターと直結することにより、考えるだけでディスプレイ上のカーソルをコントロールするという実験に成功しているそうだ。コンピューターにロボットアームをつなげば、考えるだけで動かすことも可能になるかもしれない。「マトリックス」は逆にコンピューターが人間の脳をコントロールするという話だが、本質的に違うのかどうかはわからない。いずれにしても、人間の意識というものがどのようにして生じるのか、最近になって非常に関心が向くようになった。

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三国峠

 「三国峠」という峠は全国で10くらいあるそうだ。北海道にも上川町と上士幌町を結ぶ国道273号にある。通行可能な北海道の峠としては最も標高が高い。したがって眺めもいい。このあたり、十勝三股はかつてはカルデラ湖であったという。もちろん数十万年も前の話だが。三国峠から見る十勝三股湖はいい眺めだったろう。ここから旭川に向かうと、北海道の一大観光地である層雲峡に出る。地質学的にも興味深いところで、大温泉街もある。昔々、社員旅行(社内旅行)というものがまだ盛んだった頃、ぼくも行った。十勝三股も層雲峡も北海道中央部にそびえる大雪山のまわりにある。その大雪山連峰の主峰が北海道最高峰の旭岳で、これ以外にも2000m級の山が6つもある。最近は登山ブームらしいが、北海道の山は夏でも厳しい気象条件になることがあるので、注意が必要だ。

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2013年8月 2日 (金)

メン・イン・ブラック(MIB)

 メン・イン・ブラックとは黒ずくめの男たちであり、UFOや宇宙人を目撃した者の前に現れ、それを他言しないように警告、あるいは脅迫する謎の組織のメンバーだそうだ。アメリカではかつてロズウェル事件を筆頭にUFO目撃情報がたくさんあったので、そんな都市伝説が生まれたのかもしれない。「MIB」はこれをパロディー化した映画だ。トミー・リー・ジョーンズ演じるエージェントKとウィル・スミス演じるエージェントJの抱腹絶倒コンビが、悪い宇宙人たちから地球を守るため奮闘する。しかし、登場する宇宙人は悪い連中ばかりではなく、大部分は地球でまじめに働いて生計を立てているそうだ。有名俳優やスポーツ選手が実は宇宙人だった、という設定でさりげなく登場していたりするのもおもしろい。ちなみに、ぼくは昔からよく夜中に星を見ているが、UFOを見たことはない。ただし、見たとしても、MIBにニューラライザーで記憶を消されるそうなので、覚えていないだけかもしれない。ニューラライザーのあの「ピカッ」を、何度やられたんだろうか・・・

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タウシュベツ橋梁

 十勝の糠平湖(ぬかびらこ)に、旧国鉄士幌線のコンクリートアーチ橋「タウシュベツ橋梁(きょうりょう)」が残っている。もともとはタウシュベツ川に架けられていたのが、糠平ダムの建設により周辺が人造湖になったことから、このあたりの路線も廃止となった。国道273号から林道に入り、ダートを数㎞走ると行けるが、現在は許可車両以外通行禁止になっているそうだ。ぼくが行ったときは水位が低く、大部分が見えていたが、季節によっては完全に水没してしまうそうだ。北海道も昔は鉄道がたくさんあったが、真っ赤っかの赤字路線が多く、どんどん廃止されていった。日高本線はかろうじて残ったが、かつては急行「えりも」で札幌まで直接乗り入れていたのも、苫小牧までとなった。新千歳空港から実家に帰るには直行バスが便利だが、ぼくは鉄道の方が好きなので、2回の乗り換えをものともせず汽車で帰ることが多い。ちなみに、東京で「汽車」と言うと、「?」という顔をされる。「きしゃつう」なんてわからないだろうな。漢字で書くと「汽車通」。これならわかるかな。

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2013年8月 1日 (木)

インディ・ジョーンズ

 ジョージ・ルーカスとスティーヴン・スピルバーグという超豪華コンビが組んだ「インディ・ジョーンズ」シリーズは、映画4作品に加えテレビドラマもつくられた。映画のインディはご存じハリソン・フォードだ。インディアナ・ジョーンズ博士は考古学者であり、失われたアークやシャンカラ・ストーン、聖杯などといった不思議な力を持つ宝を探す冒険に巻き込まれる。19年ぶりにつくられたのが第4作「クリスタル・スカルの王国」だ。クリスタル・スカルの王国は、ロズウェルUFO事件が物語の下敷きとなっている。ロズウェルUFO事件とは、1947年にアメリカのニューメキシコ州ロズウェルにUFOが墜落し、米軍がこれを回収したとされる事件だ。映画の冒頭、インディが敵のソ連スパイに連れ込まれるのが、回収したUFOを運び込んだとされるエリア51だ。まあとにかくロズウェルUFO事件というのは想像力豊かな人たちによって楽しいストーリーに仕上がっている。アメリカにはマジェスティック・トゥウェルブという秘密機関まであるらしい。日本でもよくテレビでやってたなぁ。

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地球岬

 地球岬の語源はもともとアイヌ語で、チケウエ→チキウ→チキュウと転化して地球という当て字が使われるようになったというが、偶然とはいえその名にふさわしいすばらしい眺めだ。とにかく地球は丸いというのを実感する。室蘭の中心部からわずか数㎞のところにあり、アクセスは容易だ。元旦には初日の出を見る人でにぎわうそうだ。よく晴れた日には駒ヶ岳や恵山、さらには下北半島も見えるらしいが、この写真を撮影した日は下北半島までは見えなかった。室蘭市には胆振総合振興局(旧胆振支庁)があり、日高振興局(旧日高支庁)の町もクルマは室蘭ナンバーになるのだが、札幌より遠いので、実はあまり行ったことがない。高校生のときに共通1次試験を受けたのと、仕事で何度か行ったくらいだ。今では人口もすっかり減り、フェリー航路も廃止・休止されてしまったが、見どころは多く、洞爺湖や登別も近い。ちなみに、全国やきとり連絡協議会に加盟する7大やきとりの街の一つである室蘭のやきとりは、鶏肉ではなく豚肉だ。

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