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2013年6月

2013年6月30日 (日)

百武彗星

 1996年3月、百武彗星が地球に接近し、長大な尾を見せた。百武彗星はサイズは小さいのだが、地球にかなり近いところを通過したので、大彗星となった。長い期間明るかったへール・ボップ彗星に比べ、あれよあれよという間に明るくなり、あっという間に去って行ったという感じだ。まさに彗星のように現れたというにふさわしい。この写真はアサヒペンタックスSPで撮影した。普通は彗星が明るくなるのは太陽に接近する頃で、したがって朝方か夕方にしか見られないが、百武彗星は一晩中見ることができた。これもまた、今のデジタルカメラで撮影していたらすごい写真になっただろう。ちなみに、新彗星は発見者の名前がつくことが多い。百武彗星は鹿児島の百武さんが発見した。残念ながら百武さんはもう亡くなったが。日本人の名前がついている大彗星としては、1965年の池谷・関彗星と1996年の百武彗星が双璧だろう。新彗星を探し求めて活動する人をコメット・ハンターというが、日本にはコメット・ハンターがたくさんいるのだ。
1996年3月24日?撮影 アサヒペンタックスSP+スーパータクマー50mm

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美瑛

 丘のまち美瑛町はどこに行ってもすばらしい景色だ。故前田真三氏の写真やCMなど、あちこちで使われているのでみなさんご存じだろう。ぼくも何度も写真撮影のため通った。春夏秋冬いつでもいい写真が撮れるところだ。20年以上前の初夏、休暇を取って写真撮影に行ったとき、中古で買ったホンダシビックのエンジンがオイル漏れで焼き付き、美瑛の修理工場で修理してもらった。パーツが手に入るのが2日後ということで、その間民宿に泊まり原付をレンタルして丘を走り回った。これは写真撮影には向いていた。クルマより機動性があるので、気に入った景色を見つけたらすぐに立ち止まって撮影できる。アップダウンがあるので自転車は大変だが、バイクならラクだ。とにかく風が気持ちよい。美瑛で写真を撮るならば、原付をレンタルするのがお勧めだ。

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2013年6月29日 (土)

へール・ボップ彗星

 1997年4月に近日点を通過したへール・ボップ彗星は、最も明るいときにはシリウス並みの明るさになり、天文ファンを大いに喜ばせたばかりか、米国ではカルト宗教団体の集団自殺事件の引き金となるなど、世間一般にも大きな話題を提供した。地球や太陽にあまり接近しなかったにもかかわらず、ハレー彗星の3倍もある大型の彗星だったために、長期間にわたって見事な姿を見せた。この写真は、デジタルカメラ導入前、アサヒペンタックスSPで撮影したものだ。彗星の尾は白いダスト・テイルと青いイオン・テイルの2本あるが、へール・ボップ彗星は2本の尾がはっきりと分かれているのがわかる。今のデジタルカメラで撮影したら、もっとすごい写真が撮れただろう。今秋大彗星となると期待されているアイソン彗星は、へール・ボップ彗星の1/10くらいのサイズだが、太陽をかすめる軌道を通るため、非常に明るくなると考えられている。彗星は汚れた雪だるまのようなものなので、太陽に接近すると氷が溶けてちりと一緒に噴き出すのだ。まあとにかく今年最大の天文ショーになることは間違いない。
1997年3月9日?撮影 アサヒペンタックスSP+スーパータクマー50mm

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中富良野

 中富良野町のファーム富田は超有名な観光名所なので、訪れた人も多いだろう。とにかく色とりどりのすばらしい畑だ。ラベンダーが咲き誇るベストシーズンは7月中旬。ポピーやかすみ草もすばらしい。10年くらい前に美瑛や中富良野に写真を撮りに行った帰り、どこかで財布を落としてしまった。帰宅して夜8時くらいに気づき、美瑛まで200kmの道のりを懐中電灯片手にバイクでゆっくり走りながら探すという今考えれば無謀なことをしたが、明け方近くになってどうにも眠くなり、駅宿したのが中富良野駅だった。学生時代にも駅宿したことはあるが、いい年して駅宿するはめになるとは思わなかった。結局、路線バスの乗客がバス会社に届けてくれ、現金が抜き取られただけでカード類は無事に戻ってきたが、どうやらかなやま湖あたりで落としたらしい。かなやま湖の近くに幾寅という駅があるが、ここは映画「鉄道員(ぽっぽや)」の舞台「幌舞駅」だ。その幾寅駅で、夜中に財布を探したという間抜けな思い出である。

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2013年6月28日 (金)

ぎょしゃ座

 ぎょしゃ座は五角形の形をしていて、冬の星座の中でもわかりやすい星座の一つだ。1等星が一つあり、カペラという。カペラは2つの恒星からなる連星だが、距離が近いので一つの星に見える。太陽は単独の恒星系だが、宇宙には連星系もたくさんあると考えられている。一説には、恒星のうち25〜50%が連星だという。太陽もかつては連星だったかもしれない。ニュートン力学によると、2つの恒星が連星系をなす場合、その重心を中心にお互いが楕円軌道を描くという解が得られる。このような問題は二体問題というが、3つ以上の恒星が連星系をなす三体問題(または多体問題)では、運動方程式は厳密には解けず、近似解を求めるしかなくなる。これは恒星に限らず何でもそうで、太陽と地球、月の運動も三体問題だ。天体力学の教科書を読むと、最初は単純な法則から始まるのだが、実際にそれを二体問題に当てはめて楕円軌道を導くのはけっこうめんどくさい。二体問題でさえそうなのだから、三体問題となるともっとめんどくさい。惑星が太陽の回りを楕円軌道を描いて回っていることを発見したのは17世紀の天文学者ヨハネス・ケプラーだが、計算機もない時代にずいぶんめんどくさい計算をしたもんだと敬服する。ケプラーの法則はやがてアイザック・ニュートンによるニュートン力学へとつながっていく。ニュートンの著書「自然哲学の数学的諸原理(プリンキピア)」は、人類史上最高の書物の一つだ(が、これは難しくてとても読めない)。
2013年1月7日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF35mm、露出180秒

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新冠泥火山

 新冠泥火山は、泥水が噴出して形成された丘陵で、国道235号線沿いにある。今でも大きな地震があると、泥水が噴出することがあるそうだ。泥火山は油田地帯に多い。確か新冠でも昔、石油が出てたという話を聞いたことがある。新冠泥火山のあるところはサラブレッド銀座の入口となっていて、ここからずっと牧場が続く。ハイセイコーが生まれたのはここだ。オグリキャップもナリタブライアンもこの地で余生を過ごしていた。道の駅サラブレッドロード新冠に行くと、ハイセイコーの像や地元出身の名馬の碑がある。競馬ファンにはおなじみだろう。しかし、競馬産業を取り巻く状況は厳しい。かつては4兆円を超えたJRAの売上高は今や2.4兆円。新ひだか町にあったウインズ静内も先月で営業終了となった。道の駅の隣にはレ・コード館があり、昔のレコードがたくさんおいてある。リスニング・ブースがあってレコードの試聴もできる。丘の上にはレ・コードの湯という温泉もある。このあたりは景色がいいので、ときどき映画の撮影も行われる。仲代達矢の「春との旅」や斉藤由貴の「優駿 ORACION」など。「春との旅」では、門別にあるいずみ食堂というそば屋が出てくるが、ここは地元では以前から人気店だ。

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2013年6月27日 (木)

オリオン座中心部

 オリオン座中心部を100mm望遠レンズでクローズアップしてみた。この中にオリオン座大星雲、馬頭星雲、NGC2024星雲、バーナードループ、M78星雲などが写っている。そういえばハリー・ポッターシリーズには星の名前からとった登場人物が何人かいる。ゲイリー・オールドマン演じるシリウスはご存じ全天一明るい恒星、ヘレナ・ボナム=カーター演じるベラトリックスはオリオン座の2等星(右肩の星)だ。さらに、シリウスの父親はオリオンというらしいし、アンドロメダといういとこもいるらしい。まあもともと、星の名前も神話からとられているものが多いので、人の名前につけるのもおかしくはない。ところで、三つ星のすぐ上を天の赤道が通るので、三つ星はほぼ真東から昇り真西に沈む。星座早見盤を回してみると、そのとおりになっているのがわかる。北極星同様、これも覚えておくといいかも。
2013年1月3日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出180秒

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ミニトマト

ミニトマトが順調に育っている。

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2013年6月26日 (水)

プレアデス星団とカリフォルニア星雲

 秋の夜更け、東の空にプレアデス星団が昇ってくる。そのちょっと横には、肉眼では見えないがカリフォルニア星雲がある。写真を撮ると青のプレアデス星団に対して赤のカリフォルニア星雲だ。プレアデス星団の和名はご存じ「すばる(昴)」であり、谷村新司の歌にもなっている。してみると、カリフォルニアといえばママス&パパスの「夢のカリフォルニア」か。そういえば、星というのはロマンチックなせいか、星に関する歌は多い。「スターダスト」「星に願いを」「星影のステラ」「星へのきざはし」「アラバマに星落ちて」「コルコヴァード(Quiet Nights of Quiet Stars)」・・・。どれもスタンダードとして後世に残る曲だが、ぼくのイチ押しはセルジオ・メンデス&ブラジル'66の「So Many Stars」かな。う〜ん、でもナット・キング・コールが歌うスターダストは絶品だし、ジルベルト夫妻が歌うコルコヴァードもすごくいい。ルイ・アームストロングの歌う星に願いをなんか、サッチモ以外にこんなハートフルな歌い方はできないだろう。星を見るときは是非音楽を聴きましょう。クマよけにもなるし。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF50mm、露出180秒

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ストロマトライト

 ストロマトライトというのは、シアノバクテリアなどのラン藻類の死骸が層状に積み重なってできた岩石で、今でもオーストラリアのハメリンプールというところでは現生のストロマトライトが見られるほか、世界各地で化石が見られる。シアノバクテリアは、46億年の地球の歴史の中でも重要な存在で、25〜27億年前に光合成によって大量に酸素を供給したと考えられている。ストロマトライトは太古の昔の酸素供給基地なのだ。このストロマトライト、紀伊國屋書店新宿本店の化石・鉱物標本の店に行くと数千円という手頃な値段で売っている。ここはほかにもアンモナイトを始めとする化石や隕石なんかも売っている。先日ロシアに落下した隕石も売っていた。かなり値は張るが。ぼくが買ったのは6.5億年前のストロマトライトで、ボリビア産のようだ。6.5億年前というと、地球表面全体が凍結したスノーボールアース(全球凍結)の頃だろうか。太古の時代に思いをはせながらストロマトライトをながめるのもいい。

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2013年6月25日 (火)

オリオン座

 オリオン座は冬の王者というにふさわしい。ベテルギウスとリゲルという2つの1等星があり、2等星が5つもある。しかも、オリオン座大星雲や馬頭星雲もある。オリオン座は、実は全体が大きな星雲に覆われている。この写真では、三つ星の左に弧を描く星雲が写っているが、これはバーナードループといってオリオン座全体を覆う星雲の一部だ。どうやら過去に起きた超新星爆発で飛び散った星間ガスが輝いているということのようだ。オリオン座の左を流れるのが冬の天の川で、これが銀河系の渦状腕の一つ、オリオン座腕だ。太陽系もオリオン座腕に属している。冬の天の川の中にある赤い星雲がバラ星雲だ。とにかく広角レンズから望遠レンズまで、どんなレンズで狙ってもいい写真が撮れる。それがオリオン座だ。
2013年1月3日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF35mm、露出180秒

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二十間道路

 新ひだか町の二十間(にじゅっけん)道路桜並木は、日本一の桜並木だ。何しろ道幅二十間(36m)の直線道路7kmの両側に約3000本の桜が並んでいるのである。例年GW後に満開となるが、壮観だ。花見といえば桜の木の下にビニールシートを広げ、カセットコンロでジンギスカンを焼くのがお決まりだ。とにかくだだっ広いので、上野公園のように場所取りに苦労することもない。二十間道路の桜が満開になった週末は、道内各地から花見客が来るので、国道235号線も二十間道路に行く道も渋滞となる。ここも周囲は牧場だらけで、馬がたくさんいる。それと、鹿もたくさんいる。鹿は夕方になると出てきて、クルマのヘッドライトめがけて飛び出してくるので要注意だ。ぼくも何度か危ない目にあった。それにしても、「馬鹿」という言葉は、鹿はともかくとして馬に失礼だ。馬はちゃんと調教すれば人間に従う。ところで、二十間道路の近くのAコープストアでは、えぞ鹿肉ジンギスカンなど鹿肉の食品を売っている。東京の池尻大橋には、静内産の鹿のテリーヌを出すフレンチレストランもあるそうだ。馬肉は信州や九州では名物だが、このあたりでは食べない。人間が馬に食べさせてもらっているので、その馬を食べるわけにはいかないのだ。

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2013年6月24日 (月)

マックホルツ彗星

 2005年1月にプレアデス星団に接近したマックホルツ彗星は、公転周期が11.3万年の長周期彗星だ。最も明るいときは3.5等級ほどになり、暗い夜空では肉眼でも見えた。この写真では細い尾が伸びているのがわかる。撮影に使ったのはEOS Kiss Digital(初代)だ。キスデジは2003年9月発売、発売当初から天体写真に向いていると評判で、20年くらい使ったアサヒペンタックスSPからついにデジタル化を果たすことにした。最初に撮影したのがこのマックホルツ彗星だ。当初は画像処理もどうしてよいかよくわからないので、RAWではなくJPEGで撮影した。それでも、銀塩時代とは異次元の可能性を感じた。その後キスデジは毎年のようにニューモデルが出たが、3代目のXをしばらく使用した。初代キスデジはノイズリダクション(NR)を搭載してなかったので、画面右端2カ所にダークノイズが出る。これは露出時間が増えるほど顕著で、かなり気になっていたが、3代目XはNRを搭載していたので、問題は解決した。しかし、赤い星雲は初代キスデジの方がよく写ったような気がする。それにしてもデジカメはモデルチェンジが早いなぁ。
2005年1月7日撮影 キャノンEOS Kiss Digital+キャノンEF50mm、露出300秒

 

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新冠判官館

 新冠町の海岸に判官館という山がある。この判官館の先端は崖になっていて、通常は水平な地層が垂直になっているのがわかる。過去の地殻変動で横倒しとなった部分が地表に露出したのだろう。北海道地質百選ホームページによると、1500〜1600万年前に堆積した地層らしい。ところでこの判官館、その名のとおり義経に関係がある。奥州平泉の高館(判官館)で最期を迎えた義経は、実はひそかに北海道に渡り、この新冠判官館に上陸したという伝説がある。平取町には義経神社という神社もある。古代のこうした伝説が真実なのかどうかはわからないが、少なくとも義経に関係する人物が実際に北海道に渡ったのではないだろうか。さすがに義経がモンゴルに渡ってジンギスカンになったというのはホンマカイナという感じだが。義経は非業の死を遂げるが、兄頼朝も暗殺されたという説がある。頼朝の子頼家と実朝は2人とも暗殺された。しかも頼家の子が実朝を殺すという骨肉の争いだ。源氏の嫡流は貴種であるがゆえに武家の棟梁に祭り上げられたが、役割を果たし終えると消されたということなのかもしれない。昔の権力者は大変だったんだなぁ。

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2013年6月23日 (日)

金環日食

 2012年5月21日朝、日本で金環日食が見られた。ぼく自身、高校生のとき8割くらい欠ける部分日食は見たが、金環日食を見るのは初めてだった。皆既日食はまだ見たことがない。日食撮影はとにかく短期決戦だ。バシャバシャ撮りまくるしかない。この日は雲がひっきりなしに流れていたが、幸い金環食中は雲が薄くなり、たくさんの枚数を稼ぐことができた。それにしても、太陽の光は強烈だ。欠け始めから1時間ちょっと、太陽撮影専用フィルターをつけてカメラのファインダーをのぞいていたが、目のダメージは大変なものだった。というわけで、普段は太陽の写真は撮らず、写真鑑賞派ということにとどめている。
2012年5月21日撮影 キャノンEOS Kiss Digital X+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG+絞りM57+D5フィルター、露出1/60秒

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三石蓬莱山

 新ひだか町三石に蓬莱山(ほうらいさん)という山(というより岩)がある。北海道地質百選によると、蓬莱山は角閃岩(かくせんがん)という岩石でできているそうだ。角閃岩は熱や圧力などの作用を受けた変成岩の一種であり、日高山脈がプレートとプレートが衝突して盛り上がった山であることを考えると、もとは地下の奥深くにあったものなのだろう。日高は地震が多い。今でも地下深くでプレートとプレートが押し合いへし合い、たまったひずみがときたま地震を引き起こしている。自然はときとして人間にとって厳しい状況をもたらすが、決して人間に悪意があるわけではない。ただ人間のことを気にかけていないだけだ。幸い、人間にはうまく自然と共生する知恵がある。137億年という気の遠くなるような時間をかけて、人間はそこまで進化したのだ。それを生かすも殺すもわれわれ自身にかかっている。

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2013年6月22日 (土)

はくちょう座の散光星雲

 はくちょう座には北アメリカ星雲があるが、写真を撮ると他にも散光星雲があるのがわかる。はくちょう座本体が天の川の上にあるので、とにかくにぎやかだ。はくちょう座のデネブ、こと座のベガ、わし座のアルタイルはご存じ夏の大三角を形成し、子どもにもわかりやすいので、ぼくもオリオン座と並んで真っ先に覚えたような気がする。デネブは太陽の20倍以上の質量を持つ白色超巨星であり、いずれは超新星爆発を起こすと考えられている。そのとき、恒星の内部で核融合によって作られた元素や超新星爆発で作られた重い元素が宇宙にまき散らされ、次世代の星の材料となっていく。それらの星間物質の中には、地球のような惑星になったものもあり、そこから生物が誕生することもあっただろう。人間はまさにそうやって生まれ、進化してきた生物だ。ぼくらの身体を形作る元素は、遠い昔超新星爆発で宇宙にまき散らされたものだ。ぼくらはまさに星のかけらなのだ。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF50mm、露出180秒

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ホンダシルバーウイング

 ホンダのビッグスクーター、シルバーウイング600には8年近く乗った。これは長距離ツーリングにはとても楽ちんなバイクだった。まず、荷物がたくさん積める。シート下、トップボックスを合わせると1週間分の着替えやMacBookなんかも楽勝だ。革ジャンや靴だって入る。そして、シートが大きく、長時間座っていても疲れにくい。さらに、スクリーンが大きく、高速道路でもそんなに風を受けない。車体は重いが、中低速のトルクは太いので加速もいい。ただし、当然といえば当然だが、オートマチックトランスミッションなのでコーナーリングの楽しさはマニュアルトランスミッション車にはかなわない。いずれまたビッグスクーターに乗ることもあると思うが、ホンダには1300ccくらいのビッグスクーターを開発してほしいと思う。

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2013年6月21日 (金)

タカハシ・アストロノーマー双眼鏡

 高校生のときだったと思うが、タカハシのアストロノーマー双眼鏡7×50を買ってもらった。30年以上オーバーホールなしで使っている。星が点像に見えないのだが、双眼鏡のせいなのか乱視のせいなのかよくわからなくなっている。たぶん双眼鏡の問題ではなく、乱視がきつすぎるからだろう。この双眼鏡、勝間光学というメーカーがOEM生産したものらしい。というか、勝間光学というメーカーは、五藤光学やニコン、ビクセン、さらにはライカにもOEM供給していたという。これはなかなかすごいメーカーだ。アストロノーマーがまだ現役のため新機種を導入する予定はないが、もし導入するとしたらニコンか勝間光学かな。ただ、乱視がきつすぎるので、どんなにいい双眼鏡でも星が点像に見えないかもしれない。視力のいい人がうらやましい。みなさん目は大切に。とここまで書いたところでボーグブログをチェックしたら、かの有名な五藤光学研究所の五藤テレスコープから、8×42の新型双眼鏡が発売されたという。う〜む、これはよさそうだ。

冬の星座

 冬の星座の代表がオリオン座だ。対角線魚眼レンズで撮影したこの写真には、冬の大三角を中心にオリオン座、おうし座、おおいぬ座、こいぬ座、ふたご座などが写っている。右上の明るい星は木星、そのすぐそばのV字型の星団はヒアデス星団だ。オリオン座大星雲、バラ星雲、冬の淡い天の川なども写っている。冬の大三角を形成するのはおおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、オリオン座のベテルギウスで、このうちシリウスは全天で一番明るい恒星だ。また、ベテルギウスは太陽の20倍も重い赤色超巨星で、いつ超新星爆発を起こしてもおかしくないと考えられている。ベテルギウスが超新星爆発を起こせば、全天で一番明るい恒星の座はしばらくはベテルギウスが奪うことになるが、約500光年という近い距離にあることもあり、地球への影響も懸念されている。一番心配なのは、ガンマ線バーストだ。ガンマ線バーストというのは、ガンマ線という高エネルギーの電磁波が短時間に放出されるもので、地球が直撃を受けるとオゾン層が破壊され、生命に有害な宇宙線が直接地表に降り注ぐことになるおそれがある。実際、約4億年前の古生代オルドビス紀の生物の大量絶滅は、超新星爆発によるガンマ線バーストの直撃を受けたことが原因だとする説もある。宇宙スケールの大異変には、人間は無力だというのが現実だ。
2013年1月3日撮影 キャノンEOS60Da+シグマ15mm対角線魚眼レンズ、露出180秒

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タカハシ・スペースボーイ赤道儀

 タカハシのスペースボーイ赤道儀は1985年発売、ぼくが買ったのは発売からちょっと経った頃だったと思う。それ以前はTS式40mm屈折赤道儀H型を持っていた。これも名機といわれたが、スペースボーイの方が使いやすそうだったので乗り換えた。スペースボーイは各部が分解できるシステム赤道儀で、極軸体をカメラ三脚に取り付けることもできる。ただ、ミニボーグなどで本格的に星雲星団銀河を撮影しようと思ったら、しっかりした三脚が必要だ。極軸望遠鏡はEM-200赤道儀などと同じ時角早見スケール入りで、極軸合わせはやりやすい。これにHD-4モータードライブをセットしてノータッチガイド撮影をしている。四半世紀前に買い、一度もオーバーホールをしていないにもかかわらず、動きはスムーズだ。すでに製造をやめたが、極軸体以外のパーツを持っていないので、もう一度製造してもらえないかなぁ、タカハシさん。

2013年6月20日 (木)

日高山脈

 日高山脈は西側のユーラシアプレートに対し東側の北米プレートがめくれ上がるように衝突してできたと考えられている。その結果、十勝側と日高側の地形は大きく異なり、十勝側は急に盛り上がっているのに対し、日高側は尾根が長い。ネット検索すれば国際宇宙ステーション(ISS)から撮影した写真があるので、これを見るとよくわかる。こうしたことから、日高山脈は十勝側からの方がよく見える。日高側から見ると手前にたくさん山があるので、主稜線はそれに隠れてしまうことが多いのだ。ぼくの知る中では、日高側から日高山脈がよく見える数少ない場所が新ひだか町の道の駅みついしあたりだ。このあたりの特産品は昆布だ。三石こんぶ焼酎は香りもよく飲みやすい。競走馬の産地なので、馬もたくさんいる。特に春は生まれたばかりの子馬がかわいい。道の駅みついしには温泉とオートキャンプ場もあるので、ライダーにも人気だ。

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銀河系中心部

 太陽系は銀河系の中にあるので、銀河系の正確な形はわからない。それでも天文学者の地道な観測により、だんだんいろいろなことがわかってきた。まず、銀河系は単なる渦巻銀河ではなく、中心に棒構造のある棒渦巻銀河らしい。中心には巨大ブラックホールがあり、銀河中心から地球までの距離は2.8万光年くらいだと考えられている。そして中心からは渦状腕が出ており、中心から太陽系に向かってじょうぎ座腕、たて座ーみなみじゅうじ座腕、いて座腕、オリオン座腕(ここに太陽系がある)、ペルセウス座腕と名付けられている。天の川の中心方向はいて座の方向にあるが、この方向は星間物質の量も多く、遠くを見通すことはできない。地球から見える星は5000光年くらいまでであり、夏の天の川というのは実はいて座腕を見ているということになる。この写真は銀河系中心部の方向、いて座の干潟星雲と三裂星雲周辺を撮影したものだ。本来はもっとたくさんの星があるはずだが、ところどころ暗黒星雲で背景がさえぎられている。ところで、最新の研究によると、この夏銀河系中心の巨大ブラックホールにガス雲が近づき、太陽の50倍くらい明るく輝く可能性があるという。ただし、残念ながら可視光線では見えない。
2012年7月14日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出180秒

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2013年6月19日 (水)

ナウマン象発掘地

 十勝の旧忠類村(現幕別町)で1969年、道路工事中にナウマン象の化石が発見された。その後の発掘調査で、ほぼ1頭分の化石が発掘され、現在は忠類ナウマン象記念館に復元骨格模型が展示されている。ナウマン象が十勝にいたのは約12万年前のリス氷期後の温暖期だと考えられている。ちょうどその頃人類は火を使うようになっており、約10万年前には人類がアフリカを出て世界に広がっていく。忠類のナウマン象は、沼にはまって動けなくなり死んだと想像されていて、記念館にはその模型もある。記念館の隣には道の駅忠類もあって、無線LANが使える。大樹町にも道の駅コスモール大樹があるが、ここも無線LANが使える。コスモール大樹には更別村名産のつぶつぶでんぷんも売っている。これを使うとカラッと揚がるそうだ。

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春の星座

 春の星座をシグマの対角線魚眼レンズで捉えてみた。右上から左下にかけてかに座、しし座、おとめ座が写っている。左上のちょっとごちゃっとしたところがかみのけ座だ。春の星空はさびしいとはいえ、写真ではこんなにたくさん星が写るので、星座の形をたどるのは難しいかも知れない。対角線魚眼レンズというのは広角レンズの一種で、対角線の画角が180度もある。一家に1本備えておくと大いに楽しみが広がると思う。これで撮影した夏の天の川は特に壮観だろう。今年の夏もこのブログのためせっせと撮影しようっと。対角線魚眼レンズで地上の風景を撮影すると、周辺の像は大きく歪む。これを利用するとおもしろい写真が撮れる。
2013年4月29日撮影 キャノンEOS60Da+シグマ15mm対角線魚眼レンズ、露出181秒

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2013年6月18日 (火)

襟裳岬

 襟裳岬は日高山脈が海に落ちるところだ。沖合にも岩礁が点々と連なり、周囲は見渡す限り海、まさに地球が丸いということを実感できる。襟裳岬が穏やかなのはほんの一時期だけで、年間290日は風速10m/s以上の強風が吹いている。現在はえりも町が風の館という施設を整備し、いろいろ展示している。流体力学にカルマン渦列というのが出てくるが、風の館はそのカルマン渦列をイメージしてデザインしたそうだ。夏は多くの観光客で賑わうが、寒風吹きすさぶ冬の襟裳岬もいい。ただし、体重の軽い人は風で飛ばされないように注意。襟裳岬の近くには百人浜オートキャンプ場もあり、手軽にアウトドアライフを楽しむことができる。もちろん、このあたりは海産物がうまい。えりも町内にはいいすし屋もあるので、お勧めだ。

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かに星雲

 かに星雲M1はおうし座にある。昔、望遠鏡で観測した人が、かにの足のようなフィラメント構造が見えたというので、かに星雲と名付けられた。このかに星雲、実は超新星爆発による残骸で、超新星が出現したのが1054年であることもわかっている。中国の古い書物にも記録があるし、日本でも藤原定家の「明月記」に記載されているのだ。爆発からしばらくは昼間でも見えたという。現在もガスは膨張を続け、精密な写真観測では形を変え続けているのがわかるほどだ。ミニボーグによるこの写真では、佐渡島にちょっと似ている。太陽系の近くに超新星が出現したらすごい光景になるだろう。映画「2010年」で木星が恒星「ルシファー」になるように。
2013年1月7日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出301秒

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2013年6月17日 (月)

アポイ岳

 北海道様似町のアポイ岳は、高山植物で有名だが、地質学的に見ても非常に貴重な山だ。山全体がかんらん岩という岩石でできているのだが、かんらん岩というのは通常、地下深くのマントル上部に存在し、地表に露出している場所は世界的にも少ないらしい。日高山脈は西側のユーラシアプレートに対し東側の北米プレートがめくれ上がるように衝突してできたと考えられているが、その際に地下深くの岩石が盛り上がってアポイ岳が形成されたという。アポイ岳の東側に幌満という集落があるが、そこから少し奥に入っていくと、かんらん岩が露出しているのを見ることができる。また、様似町役場にはかんらん岩が展示されているし、アポイ山荘ではかんらん岩のペーパーウエイトも売っているので、興味のある人は寄ってみるといいだろう。緑色の重い岩石だ。アポイ岳周辺はジオパークになっており、アポイ山荘には宿泊もできる。

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アンドロメダ銀河

 再びアンドロメダ銀河M31である。6月2日掲載の写真はミニボーグ45EDⅡで撮影したものだが、この写真はキャノンEF100mmレンズで撮影したものだ。大型望遠鏡で詳しく観測される前は、銀河系内の星雲も銀河系外の銀河も星雲と呼んでいた。しかし、銀河が星の集団だということがわかり、小宇宙とか島宇宙と呼ばれるようになった。今は銀河と呼ぶのが一般的だが、この写真などを見ると島宇宙と呼ぶのがピッタリだ。銀河には楕円銀河と渦巻銀河と不規則銀河という種類があって、渦巻銀河にはさらに棒渦巻銀河というのもある。20世紀初めの頃、たくさんの銀河を観測して分類した天文学者がいて、彼の研究により宇宙が膨張していることが発見された。その名は「ハッブル宇宙望遠鏡」として現代にも引き継がれている。
2012年7月14日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出300秒

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2013年6月16日 (日)

ライトマニア

 世の中には「ライトマニア」と呼ばれる人たちがいる。その名のとおり、ライトが好きな人たちだ。ここ数年LEDライトの性能向上が著しく、大型電器店やアウトドアショップに行くとたくさんのライトがある。かくいうぼくも軽度のライトマニアだ。天体写真を撮影するということは夜の活動が多いので、自然とそうなる。先日、東急ハンズで、ミニマグライト2AAAとソリテールがついにLED化されたのを知り、早速購入した。2AAは数年前にすでにLED化されていたので、これでミニマグライトシリーズ3機種はすべてLED化されたことになる。この写真は左から2AA(LEDに改造)、2AAA(LEDに改造)、2AAA(LED)、ソリテール(LED)だ。真ん中の2本は外見は同じだが、数年前に改造キットを買って改造したものと最新の純正モデルなので、明るさが全然違う。しかし、撮影中は実は明るいLEDライトは使わない。暗いところに慣れた目にLEDライトは明るすぎるのだ。赤いペンライトあたりがちょうどいい。

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こと座の環状星雲

 こと座の環状星雲M57は、惑星状星雲に分類されている。惑星状星雲というのは、望遠鏡で見ると惑星のように見えることから名付けられたが、もちろん惑星ではない。太陽と同じ程度の質量の恒星がその一生の終わりに赤色巨星となり、放出したガスが輝いているものをいう。恒星の最期は質量によって異なる展開をたどるが、おおむね太陽と同じ程度の恒星は赤色巨星→ガス放出→白色矮星、太陽の8倍以上の質量の恒星は超新星爆発→中性子星orブラックホールになると考えられている。この環状星雲は視直径が小さいため、ミニボーグでは小さくしか写らないが、オリジナル画像を拡大すると中心星らしきものも写っている。ただしブログ用写真は画像サイズを縮小しているので見えない。大きめの望遠鏡で拡大するときれいに写る。
2013年4月29日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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2013年6月15日 (土)

マクラーレンMP4/4(1988年)

 ホンダがF1に復帰すると発表したが、その週末青山にあるホンダのショールームにF1が展示されていた。これはその1台、1988年にセナがチャンピオンを獲ったマクラーレンMP4/4だ。1988年12月に展示されたときも見に行ったが、四半世紀ぶりに同じマシンを見ることができた。天文学者をあきらめて工学部に進学した頃、一時はホンダに就職してF1かバイクの開発をやりたいと思っていたので、F1も非常に関心を持って見ていたが、とにかくおもしろかったなぁ。それにしてもこのMP4/4のエンジン、1500ccターボで最高出力500kW超らしい。CB1100は1140ccで65kW(88PS)だから、当然次元が違う。違いすぎる。それでも同じホンダパワーだ。

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おとめ座銀河団

 おとめ座銀河団は銀河系に一番近い銀河団だ。この写真のほぼ中央に写っている楕円銀河M87を中心に約2500個もの銀河が集まっているそうだ。今年のGWの撮影で最大のターゲットはこのおとめ座銀河団だったが、ミニボーグではとうとう撮影できなかった。スペースボーイ赤道儀は自動導入がないので、目視で構図を決めなければならないのだが、これがけっこう難しい。しかも、次から次へと雲がかかったりして、その間は雲がないところを撮影するしかない。ということでおとめ座銀河団のシャープな写真は来年あらためてチャレンジすることにする。
2013年4月29日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出180秒

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2013年6月14日 (金)

ホンダCB1100

 20歳の時にバイクの免許を取ってから30年近く経った。CB1100は8台目だ。オフロードバイクも含めていろいろなタイプのバイクに乗ったが、40歳を超えてからバイク選びの際に最も重視するようになったのは長距離移動の快適性だ。北海道に帰省するときは1日700km以上走ったりするので、何といっても疲れないバイクがいい。その点では、以前乗っていたシルバーウイング600はよかった。荷物もたくさん積めたし、ビッグスクーターなので楽ちんだった。CB1100はそうはいかない。高速道路では直接風を受けるので、これがけっこう疲れる。シートも堅く、腰にくる。これはゲルザブというクッションをつけたら気にならなくなったが。荷物はGIVIのトップケースをつけたのでそれなりに積めるが、シルバーウイングほどではない。先日ガイラシールドというスクリーンを注文したので、これをつければ高速道路も楽になると思う。しかし、最大の問題は、1100cc空冷エンジンから発生する熱だ。これはもうどうしようもなく熱い。寒い時期はストーブ代わりになっていいが、夏はまったく乗る気がしない。とまあ不満たらたらのようだが、いいバイクである。

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ぎょしゃ座の星雲星団

 ぎょしゃ座は冬の天の川の中にある。冬の天の川は夏の天の川に比べると星が少ないが、それでもそこそこ星が集まっているので、写真ではなかなかにぎやかだ。ぎょしゃ座には三つの散開星団がほぼ一直線に並んでいる。五角形の外(この写真では左端)にあるのがM37、真ん中がM36、右がM38だ。さらにM36とM38の近くには二つの赤い散光星雲がある。散光星雲は望遠鏡でも見えないが、散開星団は双眼鏡でもよく見える。ところでこの写真、星がにじんでいて、全体的にボーッとしている。これはピントが甘いからだ。デジタルカメラの撮影ではピント合わせが難しい。星を撮影する場合はピントは無限遠(∞)に合わせるが、今のレンズは無限遠を超えたところまでピントリングが回る。幸い最近のカメラにはライブビュー機能があるので、モニタで明るい星を拡大してピント合わせをすることができるが、レンズに巻き付けるヒーターが動いたりして途中でピントがずれることがあるのだ。とにかく1枚撮影するたびにチェックしないと油断ならない。
2012年9月15日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出180秒

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2013年6月13日 (木)

ナノ・トラッカー

 最近、ポータブル赤道儀とかコンパクト赤道儀がブームらしい。かくいうぼくもナノ・トラッカーを持っている。ビクセンのポラリエ、TOAST-Pro、ユニテックのSWAT-200、そしてサイトロンのナノ・トラッカーの4機を比較し、あれこれ考えた末ナノ・トラッカーを選んだ。というのも、ぼくの場合ミニボーグを使って星雲星団銀河を撮影するのは北海道に帰ったときだけで、実家にはタカハシのスペースボーイ赤道儀があるから、本州ではそんなに本格的な赤道儀はなくてもいいのだ。広角〜超広角レンズならナノ・トラッカーでも十分だろう。薄明の中でパンスターズ彗星をミニボーグで撮影したときも、露出時間は数秒なので十分役に立った。とはいえ、TOAST-Proは知り合いが持っているので現物を見たことがあるが、所有欲をくすぐる機材だ。機械としての仕上げがすごくいい感じだ。いずれにしても、デジタルカメラの登場によって天体写真の分野でも新しい楽しみ方が出てきたのは喜ばしい。

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カリフォルニア星雲

 ペルセウス座の散光星雲NGC1499はその形からカリフォルニア星雲と呼ばれている。しかし、アヒルに似ているという人も多い。そもそもカリフォルニア州の形といっても多くの日本人にはわからないだろうから、アヒルの方がピンとくる。カリフォルニア星雲は肉眼ではわからないが、写真にはよく写る。そばにはプレアデス星団があり、標準レンズなら余裕で同じ構図に収まる。秋の夜更けにプレアデス星団が昇ってきたら、カリフォルニア星雲もすでに昇っているので、狙い目だ。秋から春までの撮影で注意しなければならないことは、レンズが曇ったり夜露がついたりすることだ。対策としては、レンズを温めるといい。昔はカイロを使ったりしたものだが、丸いレンズに平べったいカイロをうまくつけるのは難しく、今はレンズに巻き付けるヒーターがあるので非常に便利だ。こういう小物があったらいいだろうなぁと昔思ったものが、今はたいてい商品化されているので、自作が面倒な人間としては大いに助かる。自作が好きな人には活躍の場が減っただろうけど。
2012年9月15日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出300秒

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2013年6月12日 (水)

陸中海岸国立公園改め三陸復興国立公園

 GWで北海道に帰る途中、陸中海岸国立公園の北山崎(岩手県田野畑村)に立ち寄った。陸中海岸国立公園は、岩手県久慈市から宮城県気仙沼市の海岸沿いにあり、ほぼ中央の宮古湾を境に北は大規模な隆起性の段丘海岸、南は沈降性のリアス式海岸だ(と案内板に書いてあった)。この陸中海岸国立公園、GWが明けてからは、青森県八戸市や階上町(はしかみ)も編入して三陸復興国立公園となった。今年は久慈市を舞台としたNHKの連ドラの影響もあり、観光客も増えているようだ。自然が長い年月をかけて造形した景観には圧倒される。食べ物もうまい。三陸復興を心から願っている。

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わし星雲

 いて座のオメガ星雲の北にわし星雲M16がある。標準レンズではオメガ星雲と似たような赤い星雲だが、望遠レンズではその名のとおりわしが羽を広げたような姿に写る。わし星雲では活発に新しい星が誕生しており、それらの星が赤い星雲と重なって輝いている。ミニボーグで撮影したこの写真は、拡大すると星がやや楕円になっているのがわかる。これは赤道儀の極軸がちょっとずれたせいだ。撮影前に極軸合わせはしっかりやっているが、暗い中でうっかり三脚を蹴飛ばしたりして極軸がずれることがあるのだ。1枚撮影するたびにモニタでチェックし、星が点像に写っていなければ極軸合わせをやり直す。面倒だが、これをしっかりやらないと、一晩の苦労が水の泡ということもあるので、せっせとやっている。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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2013年6月11日 (火)

コンタクト

 米国の天文学者カール・セーガン原作のSF小説を映画化。ジョディ・フォスター演じる女性天文学者がこと座のベガからの電波を受信し、異星人とのファースト・コンタクトを果たす。カール・セーガンは科学番組「コスモス(COSMOS)」で世界的に有名。高校生だったぼくはこの番組に大きな刺激を受け、一時天文学者をめざした。コンタクトもコスモスも、われわれがこの宇宙でいかに貴重な存在であるか、一方でわれわれは決して孤独ではないというセーガンの一貫した主張が根底にある。人類もそろそろ自滅の可能性のある危うい段階を脱し、さらに進んだ新たな段階へと進化しなければならない。コスモスの音楽を担当したのはヴァンゲリス。近未来的な雰囲気は同じくヴァンゲリスが手がけたブレードランナーに似ている。今はコスモスのDVDも発売されているので、高校生のときを思い出しながら観ている。

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かみのけ座の渦巻銀河

 銀河系の北極方向はかみのけ座にある。銀河系の中心方向は星間物質が多いので遠くを見通すことはできないが、北極方向は星間物質が少ないので、銀河系の外がよく見える。かみのけ座には、たくさんの銀河が集まった銀河団がある。3億光年彼方の銀河団だ。そのかみのけ座には、NGC4565という渦巻銀河もある。ちょうど渦巻銀河を真横から見ているので、エッジオン銀河とも呼ばれている。この写真の左下に写っているのがそれだ。暗い銀河なので、ファインダーでは位置がわからず、当てずっぽうでカメラを向けたら視野に捉えることができた。よく見ると他にもいくつかの銀河が写っている。かみのけ座銀河団の南にはおとめ座銀河団もあり、このあたりは銀河の宝庫だ。
2013年5月2日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出301秒

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2013年6月10日 (月)

撮影機材

 天体写真、特に望遠鏡を使って星雲星団銀河のクローズアップ写真を撮影するには、架台が重要だ。ぼくは四半世紀前に買ったタカハシのスペースボーイを愛用している。まだ一度もオーバーホールしていないが、動きはスムーズだ。モータードライブはタカハシのHD-4。ミニボーグなら5分ノータッチガイドはまったく問題ない。三脚はケンコースカイメモ用大型微動マウント。しかしこれは微動が荒く、いまいち満足していない。スペースボーイは極軸体しか買わなかったので、今になって三脚も含めた赤道儀一式を買っておけばよかったと後悔している。もう製造していないのだ。自由雲台は梅本製作所のSL-50ZSC。ちょっと小さめのSL-40ZSCもナノ・トラッカー用に持っているが、しっかりした雲台だ。

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馬頭星雲

 オリオン座の三つ星の左端の星のすぐそばに馬頭星雲がある。背景の散光星雲の手前に暗黒星雲があって、それが馬の頭のような形をしているのだ。しかし、写真ではこのように写るが、残念ながら双眼鏡や望遠鏡で見てもこうはいかない。オリオン座は冬の王者というにふさわしく、オリオン座大星雲を筆頭に馬頭星雲、バーナードループ、M78などの星雲がある。うん?M78星雲?そうです、ウルトラマンの故郷です。
 この写真は今年の正月に撮影したものだが、ぼくが撮影する場所は民家のない山の上で、晴れた夜でもときどき薄い雲が通り過ぎていく。明るい星が青くにじんでいるのはそのせいだ。とにかくクマと雲は寄ってくるな〜と願いながら撮影している。
2013年1月3日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出301秒

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2013年6月 9日 (日)

写真展

 新宿にあるコニカミノルタプラザで写真展をやっている。「地球の夜〜空と星と文化遺産〜」と「星空を世界遺産に〜ニュージーランド テカポ展〜」という企画だ。南半球に行ったことのないぼくが最も惹かれたのは、何と言っても大小マゼラン銀河。南半球の住人は大昔から見ていたんだろうが、マゼランが世界一周航海に出てからヨーロッパでも知られるようになり、マゼラン雲と名付けられた。1987年に大マゼラン銀河で超新星が発見されたが、このとき岐阜県神岡鉱山地下の観測装置「カミオカンデ」がニュートリノを検出、この業績により小柴昌俊氏がノーベル物理学賞を受賞した。宇宙戦艦ヤマトが放射能除去装置コスモクリーナーDを求めて向かったのも大マゼラン銀河の惑星イスカンダルだ。とにかく一度は見に行かなきゃ。

ひらなめ海岸

 毎年GWと夏はバイクで北海道に帰っている。今年も昨年同様、石巻から八戸まで三陸海岸を走った。その途中、岩手県田野畑村の海岸沿いの道路で、ひらなめ海岸の案内板を見つけた。このあたりは白亜紀の地層が点在しているという。白亜紀は1億4550万年前から6550万年前まで、中生代の最後の時代であり、恐竜が絶滅した時代だ。メキシコのユカタン半島にチクシュルーブクレーターという衝突跡があり、ここに直径10km程度の小惑星が激突したことにより、恐竜などの大量絶滅が起こったと考えられている。6550万年前のこの大異変は、世界各地に地層として残されている。K-T境界層(K/Pg境界層)といって、日本にも北海道の浦幌町にある。

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ちょうこくしつ座の渦巻銀河

 秋の夜、天の川から離れた南の方向を見ると、フォーマルハウトという1等星以外に明るい星はなく、さびしい感じだ。しかし、そばにはちょうこくしつ座の渦巻銀河NGC253という大物がある。北海道は緯度が高いので、ちょうこくしつ座も南天低くしか見えないが、写真写りはいい。渦巻銀河を横から見ているので、地球からは棒状に見えるが、ミニボーグでも渦を巻いてるのがちゃんとわかる。渦巻銀河と呼んでいるが、赤外線による観測の結果、正確には中心に棒状構造を持つ棒渦巻銀河であることが判明したという。銀河系も長く渦巻銀河だと考えられてきたが、どうやら棒渦巻銀河らしい。銀河系の内部から銀河系全体の姿を解明するのは難しいのだ。このNGC253は、スターバースト銀河といって、現在も爆発的に星が生成されている。
2012年9月15日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出300秒

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2013年6月 8日 (土)

2001年宇宙の旅・2010年

 言わずと知れたSF映画の古典的傑作。内容は説明するまでもないだろう。しかし、2001年の方は、映画だけではよくわからない。小説版ではきちんと説明されているので、小説を読んでから映画を見直すとすべては明白になる。
 この2本の映画を続けてみると、4時間以上かかる。ぼくの同世代の女性が学生時代、男子学生に映画に誘われ、見せられたのが2001年・2010年の2本立てだったそうだ。彼女は2001年までは我慢したものの、さすがに耐えきれなくなって「もう帰る」となったそうだ。というわけで、この2本立てはデートにはお勧めできない。その彼女に、ぼくがそのときの彼に(性格が)似ていると言われてしまった。どうやらその彼は、彼女が帰っても一人で最後まで見続けたらしい。う〜む。

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オメガ星雲

 いて座の干潟星雲と三裂星雲の北にオメガ星雲M17がある。ギリシャ文字のオメガ「Ω」のような形をしていることから名付けられたが、水に浮かぶ白鳥にも見える。いて座は銀河系の中心方向なだけにたくさんの星雲星団があり、広角レンズから望遠レンズまでどのレンズを使っても写真写りがいい。オメガ星雲では、今なお新しい星が形成されている。生まれたばかりの星が放つ強い紫外線によって、星間雲に含まれるさまざまな物質がそれぞれ固有の色に輝いている。大型望遠鏡で撮影したオメガ星雲は、複雑な色彩を見せる。オメガ星雲など多くの星雲が赤く見えるのは、水素の出すHα線という赤い光が多いからだ。EOS60DaはこのHα線の透過率を高くすることで星雲の写りをよくしている。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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2013年6月 7日 (金)

画像処理

 銀塩写真の時代は、白黒写真の撮影後は暗室にこもり、自分で現像をしていた。印画紙にさーっと像が浮かび上がってくる瞬間はドキドキだった。カラー写真はカメラ屋に任せるしかなく、仕上がりが自分のイメージに合わないこともよくあった。デジタル移行後は、RAWで撮影して画像処理をしているが、最初は解説書もあまりなく、自分なりに試行錯誤するしかなかった。

 で、今のやり方だが、ソフトはキャノン純正のデジタルフォトプロフェッショナルを使っている。ステライメージという専用ソフトがあるが、Mac版がないのだ。撮影時にノイズリダクションをオンにしているので、ダークノイズ減算はしない。ツールパレットでヒストグラムを表示し、まずは明るさ調整スライダをプラスにする。ダイナミックレンジ(階調表現幅)の左右のスライダを狭め、バックが適当な暗さになってターゲットの天体が浮かび上がってきたら、コントラストを高めにし、色の濃さもプラスにする。これを全体のバランスがいい感じになるまで繰り返す。慣れると1枚あたり1分もかからない。本当は何枚も撮って重ね合わせるコンポジットもした方がいいが、撮影時間が限られているのでワンショットのみにしている。凝りだすとキリがないので、これくらいがいい。

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ミニトマト

 今年はベランダでミニトマト「アイコ」を栽培している。昨日の朝、様子を見たところ、実がなり始めていた。

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プレセペ星団

 ふたご座としし座の間、かに座にプレセペ星団M44がある。「蜂の巣」という呼び名もあるとおり、肉眼でも何かゴチャゴチャしているのがわかる。おうし座にヒアデス星団というのがあるが、どちらもかなり広がって見え、あまり拡大するとはみ出してしまう。双眼鏡で見るのがちょうどいい。というより、星を見るには双眼鏡が一番だとぼくは思っている。望遠鏡は片目で見るが、双眼鏡は両目で見るので見やすい。しかも、東京を離れて空の暗いところに遠征しないときれいな星空は見られないから、機材は機動性の高いものの方がいい。ただし、本格的に見るなら、口径は最低50mmはほしい。ぼくは30ウン年前に買ったタカハシのアストロノーマー双眼鏡(7倍50mm)をまだ使っている。その後買ったミヤウチの77mmも持っているが、こちらは当初から星像が甘く、メーカーに調整に出そうかなと考えていたらメーカーが営業をやめてしまった(最近再開したようだから、そのうち調整してもらおう)。これから天文ファンになろうという人には、絶対双眼鏡をお勧めする。
2013年1月3日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出180秒

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2013年6月 6日 (木)

パンスターズ彗星

 「彗星のように現れる」という言い方があるが、まさに突然大彗星が星空をにぎわすことがある。ここ数十年でもハレー彗星、池谷・関彗星、ベネット彗星、ウェスト彗星、百武彗星、へール・ボップ彗星、マックノート彗星などが雄大な姿を見せてきた。ぼくの経験でも、へール・ボップ彗星としし座流星群は強烈に想い出に残っている。彗星はよく言われるようにいわば汚れた雪だるまだ。太陽に近づくと熱によってガスとちりが噴き出し、尾が形成される。彗星の核の大きさや太陽に近づく距離によって、尾はときには驚くべき長さになる。今年はパンスターズ彗星とアイソン彗星という二つの大彗星がやって来る、彗星の当たり年だ。パンスターズ彗星はすでに太陽から去りつつあるが、アイソン彗星は秋から冬にかけて雄大な姿を見せると期待されている。これを見逃すと一生後悔するのは間違いないですよ、みなさん。
2013年4月29日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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プレアデス星団(すばる)

 おうし座のプレアデス星団M45は冬の訪れを告げる散開星団だ。清少納言の枕草子にも登場する。「星はすばる」の「すばる」がそれだ。ハワイにあるすばる望遠鏡、クルマのスバル、石川啄木や森鴎外、与謝野晶子らが創刊した文芸誌スバル、谷村新司の昴など、あちこちに名前が使われている。肉眼でも6〜7個ほどの星が集まっているのが見え、写真写りは抜群だ。青白い高温の星が密集しており、そこに星間雲が重なって幻想的な姿を見せている。プレアデス星団は若い大質量星が多い。恒星は質量が大きいほど寿命が短く、大質量星は(宇宙スケールで見れば)あっという間に燃え尽きる。そして大質量星は、超新星爆発という華々しい最期を迎える。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出300秒

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二重星団

 ペルセウス座に二つの散開星団が並ぶ二重星団がある。昔は星団ではなく単独の星だと思われていたが、望遠鏡の発明によって星団であることがわかったという。肉眼では、二つの星が並んでいるところに何やらボーッと重なっているように見える。双眼鏡や望遠鏡で見ると、息をのむ美しさだ。もちろん写真写りもいい。もし地球が二重星団の中にあったら、星空はかなりにぎやかだろう。二重星団が高く昇ってくるようになると季節は秋から冬へと向かう。他の星雲星団もそうだが、それぞれ季節感がある。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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2013年6月 5日 (水)

北アメリカ星雲

 はくちょう座の1等星デネブのそばに赤い散光星雲がある。肉眼ではわからないが、写真に撮ると見事な姿を見せる。その形から、北アメリカ星雲と呼ばれている。この北アメリカ星雲のすぐそばには、これも何かに似た形の星雲がある。そうそう、ペリカンだ。というわけでこっちはペリカン星雲と呼ばれている。この二つの星雲は、実際には同じ星間雲の一部らしい。宇宙にはところどころ物質が集まっているところがあり、その星間雲が近くの恒星によって輝いていたり、近くに恒星がないため暗黒星雲となっていたりする。天の川を見るとところどころ真っ黒で星が見えない部分があるが、それが暗黒星雲だ。その暗黒星雲の中で物質が収縮し、恒星が誕生する。暗黒星雲の中で恒星が誕生し、その星に照らされて暗黒星雲が散光星雲として輝く瞬間を見ることができたら、まさに壮観だろう。
2012年9月15日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF100mm、露出180秒

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ぼくはくま

 北海道はヒグマ王国だ。ぼくの田舎でもしょっちゅう出没し、町民がクマに殴られたり、哀れときどき餌食になる。北海道では大正時代に三毛別事件というのがあった。ダジャレじゃないが、身の毛もよだつ三毛別というほど恐ろしい事件だ。ヒグマは夜行性で、一晩に数十キロも歩き回るので、星を見る人間と食べ物を求めるヒグマはどうしても同じ時間帯、同じような場所にいることになる。幸い、ぼくはまだ会ったことはないが、ぼくが通りがかった30分後に出たなんてこともあった。というわけで、撮影時はクルマのそばを離れず、音楽をかけたりしてクマが寄って来ないことを祈りながら作業している。そんな中、昨年の夏、事件は起こった。クマよけにNHK-FMをかけていたら、「それではここでリクエストです。宇多田ヒカルさんの『ぼくはくま』をお聞きください」というではないか。この番組のDJには、北海道の山奥でヒグマにおびえながら星の写真を撮っている人間がいるという想像力がなかったんだろうな・・・

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ミニボーグ45EDⅡ

 デジタルカメラ移行後、しばらくはキャノンのレンズを使用していた。しかし、当時持っていた中で最長の100mm望遠レンズでも星雲星団銀河を撮影するには力不足を感じていた。いずれは地元に永住して個人天文台を設置したいという夢はあるが、今は年3回帰省した際に撮影するのが精一杯なので、大型望遠鏡はちょっとなぁと逡巡していた。そんなとき、ミニボーグを試してみようかという気になった。価格もそんなに高くないし、万が一ハズレでもいいやという軽い気持ちだった。実際に使用したときは驚いた。初めて実戦投入したのは2011年12月だったが、オリオン座大星雲の画像を一目見てこれはいける!と思った。しかし、問題はカメラで、当時使っていたキャノンEOS KissデジタルXはライブビューがなく、視力がかなり悪いので、ファインダーでのピント合わせが困難だったのだ。これには困った。結局、カメラを買い換えることにしたところ、ちょうど天体撮影モデルのEOS60Daが発売されたので、これに飛びついた。ミニボーグもEOS60Daもいい買い物をしたと思っている。

BORG(ボーグ)天体望遠鏡
http://www.tomytec.co.jp/borg/

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しし座の銀河群

 春の星空は、夏や冬のようなにぎやかさがなく、一見するとさびしい。しかし、春の星空には、実は珠玉のような天体が散りばめられている。太陽系は銀河系の中心から約3万光年離れた円盤上にあるが、春の星空は円盤の真上(北)方向に当たり、銀河系の星にさえぎられることなく遠くを見通すことができるので、外の銀河がたくさん見えるのだ。もちろん、非常に遠方にあるので、肉眼では見えないが、そうした銀河たちを捉えたときの感動は格別だ。ここにはしし座の銀河群が写っている。上から時計回りにNGC3628、M65、M66という番号が振られている。この「M(メシエ)」とか「NGC」は星雲星団銀河のカタログで、例えばアンドロメダ銀河はM31とNGC224という二つの番号が振られている。メシエカタログには約100個、NGCカタログにはなんと約7800個もの天体が登録されている。
2013年5月2日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出301秒

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バラ星雲

 冬の星座、いっかくじゅう座にバラ星雲がある。いっかくじゅう座と言っても有名ではないので、オリオン座のすぐ隣と言った方がいいだろう。眼視ではわからないが、写真ではバラのように広がっていることがよくわかる。赤い星雲がよく写るEOS60Daでは本当にきれいだ。このバラ星雲、見方によっては骸骨にも見えるらしい。確かにそう見えなくもない。しかし、実際にきれいな星空を見て、バラではなく骸骨を連想する人はいないだろう。物事はいい方に見るようにする方がいい。
2013年1月3日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出301秒

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2013年6月 4日 (火)

さんかく座の渦巻銀河

 さんかく座の渦巻銀河M33は地球からの距離250万光年、銀河系やアンドロメダ銀河とともに局部銀河群と呼ばれるグループの一員だ。局部銀河群にはほかに大マゼラン銀河や小マゼラン銀河があるが、残念ながらこの二つは北半球からは見えない。アンドロメダ銀河は銀河鉄道999、大マゼラン銀河は宇宙戦艦ヤマトに登場するので、往年のアニメファンには有名だろう。さんかく座の渦巻銀河はそんなに有名ではないが、ミニボーグでも堂々たる姿に写る。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出300秒

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干潟星雲と三裂星雲

 銀河系の中心方向、いて座に二つの散光星雲がある。大きい方が干潟星雲M8、小さい方が三裂星雲M20と呼ばれている。写真に撮ると、オリオン座大星雲と同じように赤く見事な姿を見せる。干潟星雲は地球から3900光年、三裂星雲は5600光年離れたところにある。夏の星空は見どころが多いが、写真写りではこの干潟星雲と北アメリカ星雲が双璧だろう。
2012年9月14日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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2013年6月 3日 (月)

ソンブレロ銀河

 おとめ座にソンブレロ銀河M104がある。南米の帽子「ソンブレロ」に似ていることからそのように名付けられた。地球から4600万光年とアンドロメダ銀河よりずっと遠くにある。渦巻銀河のように見えるが、最近の赤外線観測の結果、楕円銀河の中に円盤が収まった複雑な構造を持つことが明らかになった。45mmのミニボーグではハッブル宇宙望遠鏡のような写真は撮れないが、宇宙のはるか彼方の銀河を捉えたときの感動は大きい。
2013年5月2日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出301秒

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オリオン座大星雲

 冬の星空はすばらしい。空気が澄んでいるということもあるが、明るい星が多く、オリオン座を筆頭に非常に特徴的な星の並び方をしている。そのオリオン座の三つ星の下に、地球から1500光年離れた大星雲M42がある。ここでは、水素などのガスから生まれたばかりの若い星が輝いている。写真を撮るととても壮観だ。学術的にも非常に興味深い。
2012年9月15日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出180秒

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2013年6月 2日 (日)

撮影地

 ぼくが天体写真を始めた35年前と比較すると、撮影機材は大きく進歩したが、どこもかしこも街は明るくなり、光害がひどくなった。北海道のわが故郷も、人口2.5万人にしてはかなり明るい。それでも、民家のない山の上に行って街と反対方向の空を仰げば、すばらしい星空を見ることができる。都会では絶対に見られない、田舎の特権だ。

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アンドロメダ銀河

 地球から230万光年ほどの距離にあるアンドロメダ銀河M31。人間のスケールでは気の遠くなるような距離だが、宇宙ではほんのお隣さんだ。地球から見える天体としてはオリオン座大星雲と並ぶ「両横綱」ともいうべきもので、天体写真を始めたら真っ先にカメラを向ける天体だ。口径45mmのミニボーグでもこれだけ写るので、夏から秋にかけては何度でも写したくなる。
2012年9月12日撮影 キャノンEOS60Da+ミニボーグ45EDⅡ+レデューサー0.85×DG、露出300秒

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撮影機材

 ぼくが星に興味を持ったのは子どもの頃。物心ついたときからだったように思う。中学生のときに写真を始めた。最初のカメラは中古のアサヒペンタックスSPF。その後買い足したSPとあわせ、デジタル一眼レフが登場するまで使った。デジタル移行後は、キャノンEOS Kissデジタル初期型、X(3代目)を経て現在は天体写真専用のEOS60Da。望遠鏡は、中学生の時に買ってもらったケンコーの76mmは押し入れの中にあってもう使っておらず、最近はミニボーグ45EDⅡとタカハシのスペースボーイ赤道儀。スペースボーイは四半世紀前に買ったものだが、まったく問題ない。一生使えそうだ。

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夏の天の川

 銀河系の中心はいて座の方向にある。夏の天の川は、銀河系の中心方向を見ることになるので、とてもにぎやかだ。最近のデジタルカメラは高性能なので、3分露出でもこんなに写る。手動ガイドで何十分もがんばっていた30年以上前とは隔世の感がある。
2012年7月14日撮影 キャノンEOS60Da+キャノンEF24mm、露出180秒

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